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2017年11月22日
こんにちリン!
トラりんだリン!
貸し切りで「国宝」展を楽しめるプランもついている「国宝新幹線」が、東京~京都で運行されたよ☆
国宝応援団の山下裕二さん、井浦 新さんによる車内アナウンスも聞くことができて、とっても豪華だったよ♪
その「国宝新幹線」に、ボクも乗ったリン!
新幹線でたくさんのおともだちに会えるなんて、すごくうれしかったなぁ♪
こんなにかわいいパネルを一緒に持って、おともだちと写真撮影をしたりしたよ☆
休憩の間は、お外を眺めたりー♪
朝は早起きしたから、ぽかぽかの日差しの中ちょこっとだけお昼寝したりー♪
(ボクは、眠るとき目が開いちゃうタイプみたい!)
新幹線で過ごす時間は、とっても特別で楽しかったよ♪
開館120周年記念 特別展覧会「国宝」は、11月26日(日)まで☆
みんなにさいごまで「国宝展」を楽しんでもらえたら、うれしいリン♪
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おまけ☆
トラりん、「富士山」が見えるよ!
って教えてもらってテンションが上がるボクで、ほな、ばいリン☆
\どこどこどこどこ!!!!!/
富士山、きれいだリン♪
2017年11月17日
こんにちリン!
トラりんだリン!
みんな、「国宝」展、楽しんでくれているかな?
本当に時間が経つのはあっという間で、気が付けばもうⅣ期がはじまっているリン!!
というわけで、全ジャンルの担当研究員13名による「国宝」展の虎ブログも今回で最終回☆
ファイナルを飾るメンバーは、作品を紹介してくれる順に、山川研究員、永島研究員、淺湫研究員だリン♪
\よろしくね☆/
山川研究員:トラりん、まずは、「国宝 琉球(りゅうきゅう)国王(こくおう)尚家(しょうけ)関係資料のうち装束 那覇市歴史博物館」を見てみよう。
トラりん:りゅうきゅう?
山川研究員:琉球王国は、いまの沖縄本島を中心に近隣の島々から成り立っていた国だよ。江戸時代まで、この地域は日本とは違う国だったの。地理的にも、中国と日本のふたつの国の間にあって、独特の文化が育まれていたんだよ。
それは、これから見る王家の衣裳にも表れているんだ。
トラりん:そうなんだね!
南の島の風景みたいに、色がとっても鮮やかで模様も美しいリン♪
あ!これは、龍だ☆
山川研究員:トラりん、作品を見る視点に少しずつ成長が感じられるよ。
誕生してから2年、いろいろな作品を見てきたもんね。
中国では龍は王の権力を象徴する文様だから、皇帝の衣裳にも龍が織り出されているんだよ。
これは紅型(びんがた)と呼ばれる、型紙を使って輪郭線に糊を置いて、塗り絵みたいに顔料を塗っていく琉球王国で独自に発達した染めもので描かれた文様だよ。
トラりん:いま・・・もしかして・・・褒められたリン!
日本の着物にも、縁起のいい文様が描かれていたり、みんなの願いが込められたものが多かったもんね☆
山川研究員:こっちの衣裳を見て!何でできていると思う?
トラりん:うーん・・・なんだろう?
なんだか、ぱりっとして見えるけど・・・
山川研究員:これはね、亜熱帯に生息する芭蕉の茎の繊維からとった糸で織られた芭蕉布。
南国ならではの材料だよね。
それに、琉球王国では黄色地の衣裳は「チールージー」と呼ばれ、王家だけが使用できる格の高い色として特別な意味を持っていたんだよ。
でも、それを除けば、日本の着物にもどこか似ているね。
トラりん:衣裳の色にまで深い意味があったなんて!
ボクにとって黄色は、元気な気持ちになる色だリン♪
山川研究員:日本の中にも、地域によってそれぞれの文化があるよね。
沖縄の豊かな王国の文化にも注目してほしいな。
永島研究員:トラりん、こんにちは。
どうぞよろしくね。
トラりん:永島研究員―♪
虎ブログでこうしてお話を聞かせてもらうのは、はじめてだね☆
ボクこそ、よろしくね♪
永島研究員:さっそく、「国宝 梅蒔絵手箱(うめまきえてばこ) 静岡・三嶋大社」、「国宝 籬菊螺鈿蒔絵硯箱(まがきにきくらでんまきえすずりばこ) 神奈川・鶴岡八幡宮」を見てみようか!
トラりん:わー☆キラキラだリン!
永島研究員:昔の人たちは、神様にお願いごとをするとき、こうした宝物を神社に奉納したんだ。
それが神社で大切に守り、伝えられたからこそ、いま私たちが見ることができるんだよ。
「籬菊螺鈿蒔絵硯箱」は源頼朝、「梅蒔絵手箱」は北条政子の奉納品と言われているよ。
2人は大恋愛の末、たくさんの人の反対を押し切って一緒になったんだけど、800年の時を経て、こうして隣り合わせになっているんだ。
トラりん:え、え、それって、とっても・・・
永島研究員・トラりん:ドラマチックー☆
トラりん:800年も前のものなのに、いまでもこんなに美しいなんてすごいリン♪
キラキラの箱に、キラキラの文様・・・すごく豪華だリン!
永島研究員:ふたつとも、中身が揃っている最古の箱なんだよ。
それぞれ描かれている文様は、「籬菊螺鈿蒔絵硯箱」のお花は貝、「梅蒔絵手箱」のお花は銀で表されているの。
とても華やかなデザインは、この時代の流行の最先端だよ。
トラりん:最古!
じっくり見とれてしまうリン☆
ところで、手箱って、どうやって使われていたものなの?
永島研究員:身の回りのものを入れていたんだよ。
日本人はご飯を食べたり、寝たり、お手紙を書いたり・・・ひとつのお部屋でいろいろなことをするから、この手箱にいろんな道具を入れて、箱ごと持ち出したり片付けたりしていたんだね。
トラりん:生活に欠かせないものだったんだね☆
きっと、この文様にもむかしの人の想いが込められているんだよね?
ん?!政子さんの手箱・・・よく見たら、文様の中に「字」みたいなものがあるリン!
永島研究員:この文字は、白居易(はくきょい)という唐(とう)の詩人が書いた、とてもおめでたい漢詩なんだ。
その詩の情景が文様で表されているんだけど、漆(うるし)の世界では文字と絵を組み合わせて詩の内容を表現することが多いんだよ。
トラりん:えー!
それは考えたことがなかったリン!
絵で表現されたものはたくさん見てきたけど、絵と文字の両方が文様として描かれているとは、不思議な気持ちー!
永島研究員:まだまだ話し足りないくらいだけど、この作品を見て、みんなにうっとりしてもらいたいな。
こんなにも隅々まで手がかかっているのに、さりげなくひとつのかたちになっていて本当に贅沢な宝物だよ。
こうしたものをじっくりと作り上げられる社会的な状況にあったということだね。
人の手によって、こんなにも美しいものが作られていることを感じてもらえたら、うれしいな。
淺湫研究員:さいごは、「国宝 大日如来(だいにちにょらい)坐像(ざぞう) 大阪・金剛寺」を見てみよう。
トラりん:ん?!
大日如来さんて、過去の虎ブログで淺湫研究員が教えてくれた大日如来さんだよね?
淺湫研究員:そうだよ。よく覚えていたね。
トラりん:ずっと京博にいてくれている大日如来さんだよね?
淺湫研究員:そう、そのとおり。
トラりん:確かあのときは重要文化財として紹介してもらったような・・・
淺湫研究員:国宝というのは、重要文化財のなかでもとくに貴重なものがえらばれていて、毎年少しずつ増えているんだよ。
今年は7件の重要文化財があらたに国宝になったんだ。この大日如来もそのひとつで、いってみれば最新の国宝ということになるんだよ。
トラりん:そうだったんだね!
すっと京博にいてくれているから、国宝としてみんなに見てもらえることはボクもうれしいリン♪
淺湫研究員:でもね、トラりん・・・。
平成知新館がオープンして以来、ずっと1階彫刻展示室の真ん中に展示していたんだけど、本来の居場所である河内長野市・金剛寺の金堂の修理がもうすぐ完了するので、それにあわせて年末にはお寺に帰ることになったんだ。
だから、国宝展がここで皆さんに見ていただける最後のチャンスになってしまうんだよ。
とても残念だけど、大日さんは我が家に久々に戻ることができて、きっとうれしいだろうね。
来年からはお寺で本来の三尊がなかよくそろうことになるよ。
トラりん:えっっ・・・!!!!!
大日如来さんが、ここからいなくなってしまうなんて・・・さみしいリン・・・
でも、お家に帰れることは大日如来さんにとってうれしいことなら・・・ボクにとっても、うれしいことだリン・・・ぐすっ(泣)・・・
淺湫研究員:この大きな大日如来だけでなく、今回の国宝展では飛鳥時代から鎌倉時代までの各時代を代表する仏像を見ることができるし、中国から持ってこられて平安京の羅城門を守っていたという教王護国寺(東寺)の兜跋毘沙門天、神さまの像としては最も古い像のひとつ、薬師寺の八幡神像などにも出会えるよ。
今回の展覧会ブログは、担当者13名全員が出演してくれて、とっても豪華な虎ブログだったリン!
「ニコ生」を見てくれたおともだちにも伝わったと思うんだけど、素敵な研究員たちが、みんなに展示を楽しんでもらえるように日々がんばっているよ♪
「国宝」展は、11月26日(日)まで!
ボクの元になった「竹虎図」を描いた尾形光琳さんの作品、「国宝 燕子花図屏風 東京・根津美術館」も100年ぶりに京都に帰ってきているし♪
最終日まで、みんなに楽しんでもらえたらうれしいリン☆
\Ⅳ期も楽しんでねー♪/
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開館120周年記念 特別展覧会「国宝」
公式サイト:公式サイトは閉鎖しました。
会期:~ 11月26日(日)
会場:京都国立博物館 平成知新館
交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス 交通アクセス
休館日:月曜日
開館時間:午前9時30分から午後6時まで(入館は午後5時30分まで)
※ただし会期中の毎週金・土曜日は午後8時まで(入館は午後7時30分まで)
観覧料:一般 1,500円(1,300円) 大学生 1,200円(1,000円) 高校生 900円(700円)
*( )内は団体20名以上。
※中学生以下、障がい者とその介護者1名は無料となります(要証明)。
※大学生・高校生の方は学生証をご提示ください。
※キャンパスメンバーズは、学生証をご提示いただくと団体料金になります。
2017年11月10日
こんにちリン!
トラりんだリン!
月日が経つのは、早いリン!
ついこの前、いよいよ「国宝」展がはじまるリン!と思っていたのに、気が付いたら展示も終盤に差し掛かってる・・・
展覧会の終わりが近づくと、いつもさみしい気持ちになるリン・・・
いま京博で開催している、開館120周年記念 特別展覧会「国宝」!
ジェイアール京都伊勢丹さんで行われたトークイベント「永徳・国宝障壁画と聚光院」に京博の山本研究員が出演したリン☆
ボクも京博でみんなをお出迎えしたあと、お邪魔したよ!
フォトセッション!
「狩野永徳筆 花鳥図襖・聚光院(じゅこういん)」の高精細複製画と一緒に、ぱちリン☆
ちょっとーーー!!!
全体が写っていなくて、素敵な作品がわかりにくいリン!!
ごめリン!
あと、エビアンもらったときのボク♪
最近は、いつもどおり京博でみんなをお出迎えしたりー☆
出張に行ったりー☆
いろんな取材を受けたりー☆
国宝についてお勉強したりー☆
11月25(土)、26(日)に参加する「世界キャラクターさみっとin羽生」の準備をしたりー☆
お昼寝の時間を削って、とにかく充実した毎日を送っているリン♪
こうして京博PR大使のおしごとをたくさんできるのは、おともだちのみんなが応援してくれるおかげだリン☆
本当にありがとリン♪
ボクもちょこっとだけ貢献できたかな...と思うから、「国宝」展を最後までたくさんのおともだちに楽しんでもらえたらうれしいな☆
開館120周年記念 特別展覧会「国宝」は、11/26(日)までだよ!
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おまけ☆
伊勢丹の紙袋でお馴染みの芸人さんのモノマネをしたけど、あまり伝わらなかったときのボクで「ばいリン♪」
2017年11月 6日
こんにちリン!
トラりんだリン!
トラりん:「国宝展」Ⅲ期がはじまっているリン!
もうすでに楽しんでくれたおともだちもいるかな?
今日は、福士研究員・呉研究員・井並研究員が集まってくれたよー!
みんな忙しい中、ありがとリン♪
福士研究員・呉研究員・井並研究員:どうぞ、よろしくね!
トラりん:それじゃあ、みんな揃って~~~
\しゅっぱーつ☆/
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福士研究員:まずは、「国宝 松林図屏風 長谷川等伯筆 東京国立博物館」<展示期間:~11月12日(日)>と「国宝 桜図壁貼付 長谷川久蔵筆 京都・智積院」<展示期間:~11月12日(日)>を見てみよう。
トラりん:親子共演だリン☆
どちらの作品も国宝だなんてすごい!!
でも、すごく対照的な絵だね・・・
等伯さんのほうは静かな美しさで、久蔵さんのほうは、桃山時代らしい豪華絢爛な美しさを感じるリン!
福士研究員:確かにそうだね。
長谷川等伯の「松林図屏風」は、日本の水墨画の最高傑作とも称される名品中の名品。
一見したところでは余白の多い絵に見えるけど、しっとりとした空気感やかすかな光を、情緒豊かに表現しているね。
対して、息子・久蔵の「桜図壁貼付」は、金地の画面に描かれる桜の大木が、力強く華麗な印象を与えるね。
桃山時代の美術には、色鮮やかな美しさもあれば、それとは対照的なモノクロームの美しさもあるんだよ。
まず、「桜図壁貼付」は等伯の作品「国宝 楓図壁貼付 京都・智積院」<10月22日(日)で展示は終了しています。>とともに、わずか三歳で亡くなった秀吉の息子・鶴松の菩提を弔うために建てられた、祥雲寺(現、智積院)に描かれたものなんだ。
桜の花びらは大きく立体的に表現されていて、生命感に満ち溢れた春の息吹を感じさせるね。
トラりん:わー!本当だ!
実際に展示室で見るまで気が付かなかったリン!
福士研究員:トラりん、この2つの作品には共通点があるんだけど、何かわかるかな?
トラりん:こんなに対照的な絵なのに、同じ部分があるの?!
えー・・・なんだろう・・・
「植物の絵」。
福士研究員:た、確かにそうだね!でも別の共通点もあるよ。
じゃあ、ヒント☆
絵のつなぎ目をよーく見てみて。
トラりん:つなぎ目?
トラりん:うーん・・・
トラりん:全然わからないリン!
福士研究員:ふたつとも大きな絵だから、もちろん1枚の紙に書かれているわけではないんだ。
だから紙がつながれているところがあるんだよ。
でも、よく見るとつなぎ目が、ところどころずれているよね。
トラりん:本当だ!
別の紙をつなげているように見えるね!
福士研究員:「桜図壁貼付」も同じで、よく見ると絵が連続していないところがあるんだ。
福士研究員:これはどういうことかというと、いま僕たちが見ているのが、作品が描かれた当時の、本来の姿ではないということだよ。
たとえば、「松林図屏風」はもっと大きな画面の障壁画だったものが、屏風に仕立て直されたと考えられているよ。
また、智積院は天和2年(1682)の火災、明治25年(1892)の盗難、昭和22年(1947)の火災という3度の厄災に見舞われ、多くの障壁画を失ったんだ。
いま残っているのは、当初の姿のほんの一部なんだよ。
ちなみに、昭和22年の火災のときには、京博からも職員が智積院にかけつけたそうだよ。
そんな歴史を経て、僕たちがこうして作品を見ることができるのは、文化財を守り、伝えようとしてくれた人がいるからだよね。
トラりん:今年は京博が開館120周年!
「国宝」という言葉が生まれて120周年!
文化財保護の大切さを考えることもすごく大事なことだリン!
福士研究員:おっ!気合が入っているね。
トラりんは文化財保護活動のPRも行っているもんね。
ちなみに、この頃秀吉関係の大きな仕事は狩野派が行うことが多かった。
そんな中、等伯と久蔵が起用されたことは、まさに大抜擢と言えるようなすごいことだったんだよ。
でもその翌年、久蔵が26歳の若さで亡くなってしまうんだ。
「松林図屏風」は、久蔵の死からほどなくして描かれたと考えられているよ。
トラりん:えっ・・・?!!!
そんな・・・・・・親子でこれから活躍していこうというときに・・・
そう聞いてから見ると、とってもさみしい絵に感じるリン・・・
福士研究員:等伯の「楓図壁貼付」と久蔵の「桜図壁貼付」は、普段は智積院に並んでいるんだけど、「桜図壁貼付」と「松林図屏風」は、2010年に開かれた等伯の展覧会でも一緒に並ぶことはなかったんだ。
今回の「国宝」展で、作品にまつわる親子の物語についても知ってもらえたらと思うよ。
呉研究員:次は、僕の番だね。
担当する中国絵画はいまの日本ではあまり知られていないけれども、日本の絵画のお手本としてずっと大事にされてきたんだよ。
今回の展覧会でも中国絵画の国宝がたくさん展示されていて、ぼくは展覧会の副担当をしているよ。
トラりん:よろしくリン!
呉研究員は、はじめての虎ブログ出演だよー♪
「国宝」展期間中は、虎ブログにも京博の12の展示分野を支える研究員全員が登場してくれるから、そこも見どころだリン☆
呉研究員:今回、紹介するのは「通」ごのみの作品「国宝 出山釈迦図(しゅっさんしゃかず)・雪景山水図(せっけいさんすいず) 梁楷(りょうかい)筆 東京国立博物館」<展示期間:~11月12日(日)>だよ。
トラりん:真ん中の人は苦しそうだけど、何をしているの?
呉研究員:悟りを開く前のお釈迦さんで、苦行を重ねても悟りを開くことができず困っているところだよ。
トラりん:両端のお軸は、なんだかさみしい景色だリン・・・
とっても寒そうだし・・・
呉研究員:3つそれぞれに広大で奥深い世界を思わせるね。
どこを見ていいのか迷っちゃうよね。
トラりん:うん!お釈迦さまに両端の雪の景色・・・
あれ?全然違うものが描かれているのに、どうして3つで1つの作品なの?
つながりが、わからないリン!!
山つながり...とか?
呉研究員:実はこの3幅、もともと中国では別々に描かれていて、日本で組み合わされたんだ。
室町時代、足利将軍家の元で組み合わされたみたい。
中国絵画はとても貴重なのものだったけど、日本独自の感覚で大胆にアレンジしてみたんだね。
絵のまわりの裂(きれ)も、金の糸を織り込んだ贅沢なものを使っているよ。
トラりん:そういうことだったんだね!
呉研究員のお話を聞いてから見ると、ただ美しいだけではないリン☆
これを描いた人は・・・りょう・・・りょう・・・
呉研究員:「梁楷(りょうかい)」だよ。
梁楷は中国の皇帝に仕えた宮廷画家だよ。
日本でも人物画家としてとても有名で、たくさんの絵師たちが彼の作品をお手本に絵を描いたんだ。
お釈迦さまのお軸には画家のサインがあるけど、どこにあるかわかるかな。
トラりん:どれどれ・・・ん?・・・
あった!枯れ木の枝のように見せかけて、サイン!
呉研究員:「隠し落款」といって、絵のなかにサインを紛れ込ませて、絵を集中して見てもらいたい画家の心遣いが伝わってくるね。
トラりん:おもしろいリン!確かにじっくり見るもんね!
呉研究員、ありがとリン☆
これからも、一緒に作品を見に行ったりしようね♪
井並研究員:トラりん、久しぶりだね。
よろしく!
トラりん:あれ、井並研究員。
前に会ったときから、また少し雰囲気変わったね?
↓コレ
井並研究員:年末年始はちょっとテンション高かったよね・・・
いま見ると、結構恥ずかしいね・・・
なんのことやら、というおともだちには、2016年12月30日の「とりづくし」の虎ブログを見てもらえたらいいね・・・
トラりん:で、今日はなんだっけ?
井並研究員:トラりん!国宝を見にきたんだよね?!
肖像画の展示室へ案内するよ。
「国宝 伝源頼朝像・伝平重盛像・伝藤原光能像 京都・神護寺」<展示期間:~11月26日(日)>を見てみよう!
トラりん:こ、これは・・・!
ボクも見たことのある有名な作品だリン!!
虎ブログを見てくれているおともだちも、きっと見たことあるよね?!
でも、知ってた?
この絵が・・・
こんなに大きいってこと!!!
井並研究員:学校の教科書で目にしているおともだちが多いよね。
だから大きさまでは伝わらなかったと思うけど、実際はとっても巨大な作品なんだ。
お坊さんの肖像画を大きく描く例はあるけど、出家していない人をこんなに大きく描くことは、この時代にはほとんど例がないんだ。
ちなみに3人には、後白河(ごしらかわ)法皇(ほうおう)の近臣(きんしん)という共通点があるよ。
トラりん:こうして見ると・・・頼朝さん・・・厳しそうな人だリン・・・
井並研究員:トラりんの言うように、伝頼朝像は高い品格や、近寄りがたい雰囲気が表現されていて、緊張感が漂っているね。
もはや、我々とは違う世界の人かのような迫力だ。
しかもよーく見てみると、この絵は毛の1本1本まで細かく描かれていて、その表現はどこまで近づいても緊張感が緩(ゆる)むことはない。
細部は本当にリアルで、本物の人がそこにいるかのようだ。
細部を見て感じる印象・遠くから見て感じる印象。
全体の調和が、この作品が日本の肖像画の中で最高峰とされる魅力の1つなんだね。
トラりん:なるほど・・・なんだか不思議な感覚だリン☆
でも、近寄ってもはっきりとどんなふうに描かれているのかわかるって、大切に作品を守り、伝えてくれたおかげだね♪
井並研究員:ちなみにこの3つの絵が同じ展示室に揃うのは、23年ぶり!
この貴重な機会にぜひ、たくさんのおともだちに見てもらいたいね。
トラりん:えー!そうなの?!!
「国宝」展は特に見逃せないものが多くて、忙しいリン!!
井並研究員:それと、もう1つ!
トラりん:まだあるの?!
井並研究員:頼朝の着ている服に注目☆
これは光の当たり方で、服の模様が現れたり、消えたりするんだ。
トラりん:えーーーーーっ!
す、す、すごいリンっ!!!
ということは・・・
トラりん・井並研究員(カリスマ販売員):
\京博の展示室で、実物を見てねー☆/
「国宝」展のⅢ期は、11月12日(日)まで☆
「国宝」展は、11月26日(日)までだよ!
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Ⅲ期は、「国宝 桜ヶ丘遺跡出土品のうち袈裟襷文銅鐸(けさたすきもんどうたく)5号・神戸市博物館」<展示期間:~11月26日(日)>と☆
「国宝 金印 福岡市博物館」<展示期間:~11月12日(日)>も展示されているリン♪
(ガ、ガラスに手ついてないからね!
「わー!キラキラー☆」って、いうポーズだからね!!
※以上、言い訳ボーイからでした。)
2階エレベーター前では、この2つの作品にまつまる「さわって発見!ミュージアム・カート」が体験できるよ!
作品といっしょに、あわせて楽しんでもらえたらうれしいリン♪
なんと、銅鐸をならしたり!
金印の使い方を体験できたりするリン♪
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おまけ☆
カリスマ販売員 虎形:今回のブログでも紹介している作品がグッズになっているらしいよー!
てぬぐいに、カレンダー♪
品があって、使ってよし!眺めてよし!
カリスマ販売員のみなさん:
\みなさまのおそばに国宝グッズを☆/
開館120周年記念 特別展覧会「国宝」
公式サイト:公式サイトは閉鎖しました。
会期:2017(平成29)年10月3日(火)~ 11月26日(日)
4期に分けて一挙公開中!
Ⅲ期 10月31日(火)~11月12日(日)
Ⅳ期 11月14日(火)~11月26日(日)
※主な展示替です。一部の作品は、上記以外に展示替を行います。
会場:京都国立博物館 平成知新館
交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス 交通アクセス
休館日:月曜日
開館時間:午前9時30分から午後6時まで(入館は午後5時30分まで)
※ただし会期中の毎週金・土曜日は午後8時まで(入館は午後7時30分まで)
観覧料:一般 1,500円(1,300円) 大学生 1,200円(1,000円) 高校生 900円(700円)
*( )内は団体20名以上。
※中学生以下、障がい者とその介護者1名は無料となります(要証明)。
※大学生・高校生の方は学生証をご提示ください。
※キャンパスメンバーズは、学生証をご提示いただくと団体料金になります。
2017年11月 2日
こんにちリン!
トラりんだリン!
みんなー!
今年は京博開館120周年記念だよー!!
記念すべき年だから、いつもより元気に言ってみたリン☆
120年って、すごく長い時間だよね。
その中にはたくさんの歴史が詰まっていると思うけど、ボクは2015年生まれだからそれより前のことを知らないんだ・・・
でも、ボクは京博のPR大使!
そこは、しっかり知っておかねば!!
ということで、「京都国立博物館 120周年のあゆみ」を読んでお勉強することにしたリン☆
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京博は、「帝国京都博物館」という名前で明治30年(1897)5月1日に開館。
えー!最初から「京都国立博物館」という名前だったわけじゃないんだね!!
当時の京博は、寺社の文化財を保護することが、1つの柱だったそうで、「国宝」ということばもこの年にできたものなんだって。
今年の秋には京博で開館120周年記念特別展覧会「国宝」が開催されるけど、京博にとっても、「国宝」にとっても、今年は120周年の年だったんだね。
(↓ちゃっかり宣伝も挟んでおくよ!)
まずは、かつて展示が行われていた「明治古都館」(開館当時の「旧帝国京都博物館 本館」。以下「本館」だリン!)に注目してみよーう☆
いま、明治古都館はお休みをしているから、おともだちから「なんで明治古都館で展示をしないの?」って聞かれることが多いよ。
明治古都館は国の重要文化財にも指定されているから、展示館としての活用と保存を両立するために長い時間がかかる工事が計画されているんだ。
\開館当時のお写真!/
え?
明治古都館はわかるけど、周りに何もないね・・・
これは(だいたい)同じ角度から撮影した、いまの明治古都館☆
まるで違う場所みたいだリン!
当時の博物館では、どんなふうにみんなが展示を楽しんでいたのかな?
展示室の中を覗いてみよーう☆
うわー☆
みんなが展示を楽しんでいるリン♪
それにしても、みんな・・・
オ・シ・ャ・レ!
京博は、大正13年(1924)に皇室の博物館から市民の博物館になったんだ。
当時は特別な場所で、こうしておめかしをして芸術鑑賞に出かけるという感覚があったんだね。
120年後、ボクが裸でウロウロしていることが、なんだか申し訳ないリン・・・
本館の中央ホールで、この年から開催されるようになった講座を聴いているおともだちの様子☆
これは、現在も行われている土曜講座・特別展覧会関連講座の前身なんだって!
第二次世界大戦中はお休みしていたそうだけど、90年以上も前から続いているってすごいことだリン!
ボク、ここに写っている長椅子を見たことがあるよ!
あの椅子は当時から使われていたもので、こんなにたくさんの人たちが想いを馳せながら講座を聴いてくれていたと思うと感動だリン。
ちなみに、これは上のお写真と同じ場所で、いまの中央ホールだよ。
長い時間が経っているのに、そのままだよね!
あまりに変わっていないから、なんだか不思議な気持ちになるリン☆
昭和9年(1934)に設置された本館西正面両脇翼舎(よくしゃ)には、ミュージアムショップ、観覧券売り場、下足扱所があったんだって!
赤い丸の中、途中から色が違うのがわかるかな?
これが、本館西正面両脇翼舎があった証だリン♪
(関係ないけど、青空がキレイだねー♪)
昭和41年まで設置されていたらしいけど、今の京博と比べると、全体の配置は大きく変わったよね。
\いまの配置/
戦時中の職員徴兵や作品疎開などを乗り越えて、京都市から国の文化財保護委員会(文化庁の前身)に移り、昭和27年(1952)に「京都国立博物館」になったんだ。
このころ、本館は損傷がひどく、構内地は荒廃していたため、事務所つきの新館が切望されていたんだって。
みんなには安全に展示を楽しんでもらいたいし、そのためには職員にも働く場所が必要だもんね。
昭和38年(1963)に事務庁舎と講堂、昭和40年(1965)に新館が完成したよ☆
博物館を楽しんでもらえる環境が整ってよかったリン♪
翌年には、新館食堂と無料休憩所もできたんだって!
とっても快適な博物館になっていったリン♪
余談だけど、食いしん坊のボクは見つけてしまったよ・・・
当時の食堂のお写真を!!!
味があって、素敵な空間だリン♪
どんなメニューがあったんだろう・・・ジュルリン☆
こうして、それまで展示が行われていた本館は修繕のために閉鎖され、内装を塗り替えたり、作品の劣化を防ぐために照明装置を取り付けたりしたんだって。
昭和44年(1969)に本館、表門(正門)、札売場及び袖塀が「旧帝国京都博物館」として重要文化財に指定され、本館は昭和48年(1973)から特別展覧会の会場として活用されたんだ。
そして、平成9年(1997)の開館100周年記念に新館の建て替えが決定!
平成26年(2014)に、平成知新館が開館したよ。
みんなにより展示鑑賞を楽しんでもらえるように、いろいろなところに配慮をして出来上がったのが平成知新館だリン♪
平成知新館に対し、本館は明治古都館と呼ばれるようになったんだって。
そうかー、いままで当たり前のように「明治古都館」って呼んでいたけど、これも平成知新館ができてからなんだね。
(関係ないけど、こっちも青空がキレイだねー♪)
ブログが終わる頃になって、やっとボクの知っている京博の風景になったリン!
120年という長い歴史の中では、ボクが知っている京博は超最新のものだったね!
全然知らなくてびっくリン!なこともたくさんあったけど、ここに書いたことは、ほんの少し・・・。
改めて、開館120年の歴史の重みを感じたし、120周年記念をきっかけにこうして振り返ることができてボクもちょこっと成長できた気がするよ☆
これからも、たくさんのおともだちと一緒にこうして歴史を重ねていくんだね。
京博に生まれたことを誇りに思うリン!!
なんかあんまり変わってない気がするけど、ボクも年を取るのかなぁ☆
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おまけ☆
(ちょこっとカリスマ販売員)
ボクはっけーん!
トラりんの参考文献:「京都国立博物館 120周年のあゆみ」
※ミュージアムショップで販売中(税込 540円)