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2018年6月アーカイブ

2018年6月29日

「さわって発見!ミュージアム・カート」を体験するリン♪2018

「さわって発見!ミュージアム・カート」を体験するリン♪2018

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin


「虎ブログ」にもたくさん登場している、大好評の 「さわって発見!ミュージアム・カート」

みんなは体験してくれたこと、あるかな?

教材を手にとって触れることができるから、感触を確かめたり、細部を見たり、仕組みを観察したりすることができるよ♪


日によって体験できる内容が変わる「ミュージアム・カート」!
特別展期間以外は、彫刻・考古・絵画・漆工の4種類を体験できるリン☆
(特別展期間中は、別の体験が登場するよ!)
どれが出るかは、行ってからのお楽しみだね♪

わくわくわくわく...わ...く...わ......

うーん...でも、なかなか京博に来られないおともだちもいるよね...

というわけで!
今日は、 ボクといっしょに「ミュージアム・カート」を体験しに行こう♪



トラりん: 来ちゃった♡
いろいろ教えてほしいリン☆

ナビゲーター片山・和田:トラりん、よく来たね。大歓迎だよ。
一緒にミュージアムカートを体験しよう!

トラりん:今日は、どんなことを体験できるの?

ナビゲーター和田:今日は考古から、「 銅鐸(どうたく)」だよ!

torarin

ナビゲーター片山:これは 「流水文銅鐸(りゅうすいもんどうたく)」といって、今から約2100年前・弥生時代中期(紀元前1世紀頃)のものだよ。
京都府の北のほうにある、与謝野町(よさのちょう)の明石須代神社境内(あけしすしろじんじゃけいだい)の大きな石の下から見つかったんだ。
この複製品は、実物から慎重に型取りして、樹脂、つまりプラスチックで形をつくり、絵具で彩色したものだよ。
とても精細なんだ。

トラりん:銅鐸、聞いたことあるリーーン!!
あれ?でも、何に使われていたものなの?

ナビゲーター和田:銅鐸とは、弥生時代に豊作を祈る祭りに使われていたと考えられる青銅製(せいどうせい)の鐘のことだよ。

トラりん:鐘だったんだね!

あれ?

音がしないリン...

torarin


ナビゲーター片山:トラりんが持っているのは「身(み)」と呼ばれる部分。
中に吊るす「舌(ぜつ)」が一緒に出土することもあるよ。
本来「舌」を振ることで音を鳴らすんだ。
今の風鈴みたいな鳴らし方だよ。

torarin


ナビゲーター和田:今度は虫メガネを使って、「身」の表面部分の文様(もんよう)を見てみよう。

トラりん:不思議な文様だリン☆
これにも、何か意味があるの?

torarin


ナビゲーター和田: 残念ながら、この文様にどんな意味があるかは、文字の記録がない時代なのではっきりとわかっていないんだ。
最初は土器の装飾として1本の線を引いていたものが、2本、3本と増えていき、だんだん複雑になってこうなったと考えられているよ。

ナビゲーター片山:よく見ると、水がさらさら流れるような文様をしているよね。

torarin


トラりん:水がさらさら...?

torarin


ナビゲーター和田:水がさらさら。

torarin


トラりん:水が、さらさ...

torarin


全員:流水文!!!!!

torarin
torarin


ナビゲーター和田:この文様の中には、魚もいるんだ。

トラりん:お魚さんが?!
えー、どこどこー?

みんな、見つけられた??

torarin
torarin


ナビゲーター和田:トラりん、このパネルは本物の「流水文銅鐸」の重さを再現したものなんだけど、持てるかな?

トラりん:みくびらないでほしいリン!
こう見えても、ボクはおとこのこのトラだリン!!
こんな小さい四角、簡単に・・・

torarin


ふぬっ......

torarin


(重い!!!!!)

torarin


ナビゲーター片山:全然持ち上がってなかったね。
見た目よりも、重いよね。
本物は4㎏の重さなんだ。
じゃあ、見た目よりも「か弱い」トラりんに質問。
銅鐸って本当は何色だと思う?

トラりん:え?
緑みたいな青みたいな色に見えるけど...

torarin


ナビゲーター片山:実は、作られた当時は赤みのある黄金色に輝いていたんだ。
今の緑色は、土の中で錆(さ)びてこのようになったんだよ。
錆びて青くなるため、「青銅」と呼ばれるんだ。

トラりん:銅鐸の色は、「むかし」と「いま」をつなぐ長い時間の証なんだね!
展示とあわせて「ミュージアム・カート」を体験できたおかげで、弥生時代のひとたちが暮らす風景や想いを想像することができたリン☆

実際に京博ナビゲーターとお喋りしながら、楽しく文化財に親しんでもらえる「さわって発見!ミュージアム・カート」!
京博に来てくれたときは、ぜひ体験してみてね♪


今回登場した 重要美術品「流水文銅鐸」(京都国立博物館所蔵)は、9/2(日)まで3F-2 考古展示室の「日本と韓国出土の考古遺物」で見ることができるリン!

torarin


「さわって発見!ミュージアム・カート」

場所:平成知新館2、3階 エレベーター前(都合により移動する場合があります)
時間:各日10:15~16:15(特別展の間はワークショップを行います)
参加費:無料(当日の観覧料が必要です)
解説:京博ナビゲーター



特集展示「新収品展」も開催中!

■会期:2018(平成30)年6月12日(火)~ 7月16日(月・祝)
■会場:京都国立博物館 平成知新館2F-1、1F-2~6
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス 交通アクセス
■休館日:月曜日

■開館時間:
火~木・日曜日:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
6月の金・土曜日:午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)
7月の金・土曜日:午前9時30分~午後9時(入館は午後8時30分まで)

■観覧料:
一般 520円(410円) 大学生 260円(210円)
高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※( )内は20名以上の団体料金。
※大学生の方は学生証をご提示ください。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
(*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。 

出品一覧

土曜講座:
・6月30日(土)午後1時30分~午後3時
「釈迦堂縁起と狩野派の絵巻 」
 井並 林太郎(京都国立博物館 研究員)
7月からの土曜講座はこちら

荒ぶるボクで ほな、ばいリン☆
torarin

2018年6月22日

特集展示「新収品展」を見に行くリン♪~エピソードⅡ~

特集展示「新収品展」を見に行くリン♪~エピソードⅡ~

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin


いま、京博で開催中の特集展示「新収品展」!
みんな、もう見てくれたかな?

今日も、展示室に作品を見に行くよ♪
(「新収品展」に関する前回の虎ブログは、こちら☆

ね、井並研究員!

torarin


井並研究員:素晴らしい作品をたくさん展示しているからね!
トラりん、今日もよろしく。

トラりん:よろしくリン☆るんるん♪



井並研究員:まずは、「人物鳥獣画巻(じんぶつちょうじゅうがかん) 長澤蘆雪(ながさわろせつ)筆」(岩佐勝子氏寄贈・京都国立博物館所蔵)。

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トラりん:長澤蘆雪さん...聞いたことがある人だリン☆

井並研究員:蘆雪は円山応挙の門下生で、「奇想の絵師」として近年人気の画家だよ。
最近も大きな展覧会が開かれたから、知っているひとも多いかもね。

トラりん:「奇想の絵師」!!
かっこいいリン!
ボクもそういうのほしいなぁ...
あ、「イケメン過ぎる虎」があった☆
自分で言い続けているだけだけど...(ぶつぶつ)

井並研究員:トラりん、見て。
動物や鳥、仙人などが、活き活きと描かれているよ。
物語が描かれているわけではないけど、巻物のかたちを活かして、いろんな生き物が次々現われる展開は、見ていてとても楽しいね。
20歳代末から30歳代初めの比較的若い頃の作品とみられるけど、蘆雪はすでに自分の世界を作り上げているみたいだね。

torarin


トラりん:とっても可愛くて、ボクも蘆雪さんのことが大好きになったリン♪
井並研究員と同じくらいの歳に、こんな素晴らしい作品を描いていたなんて驚きだリン!

井並研究員:ん?
...つ、続いて、「名所文様打掛(めいしょもんよううちかけ)(婚礼衣裳のうち)」(泉茂樹氏寄贈・京都国立博物館所蔵)を見よう。

torarin


トラりん:婚礼衣装って書いてあるね☆

井並研究員:昭和5年に、灘の酒造家に嫁いだ女性が、婚礼に際して着用した打掛だよ。
清水寺、厳島神社、平等院鳳凰堂といった現在も観光地として知られる名所があらわされているんだ。

torarin


トラりん:着物の文様として名所が描かれているのって、珍しいね☆
京都だけではなく、この前ボクがお邪魔した広島の厳島神社まで!
見れば見るほど、美しいリン♪

井並研究員:婚礼という、家の歴史の一大イベントを彩った作品をご寄贈いただくことは、とても光栄なこと。
大事に伝えていかなきゃいけないね。
次はこちらの作品を見てみよう。「花唐草蒔絵交椅(はなからくさまきえこうい)」(京都国立博物館所蔵)だよ。

torarin


井並研究員:\腰がー!/

torarin


トラりん:大丈夫?!
空気椅子で長時間ポーズしてくれていたからね!
「虎ブログ」を読んでくれているおともだちのために、鳥のお面に続き、今回のTシャツも自分で用意してくれて、本当に優しい男だリン!
それにしても、こちらの椅子...とてつもなく豪華!!!

井並研究員:17世紀オランダの様式を示す漆工品だよ。
折りたたみ式だから、教会に出かけるとき持参できるし、壁にかけて収納することもできる。
類品はあるものの、蒔絵と螺鈿(らでん)でこれほど高級に仕立てた例はほかにないんだ。

トラりん:すごいリン!!!
ボクも座ってみたいけど、チャームポイントのおしりが規格外だから妄想で座った気になろう...

torarin


井並研究員:京博は、日本の南蛮漆器も多く収蔵しているんだ。
外国と交易して文化を育ててきた日本の歴史を物語るためには、欠かせないジャンルといえるね。
さあ、最後に国宝「漢書楊雄伝(かんじょようゆうでん)第五十七」(京都国立博物館所蔵)を見てみよう。

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トラりん:国宝。
ん.........?

_人人人人人人人_
> 国宝!!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

あまりにもさらりと言うから、聞き流すところだったよ!!
美しい漢字がたくさん並んでいるね♪
それに、ただならぬオーラ...長い歴史を感じるリン!

井並研究員:『漢書』は、班固(はんこ)という人が編集した前漢王朝の歴史書だよ。
書写されたのは唐時代。
唐時代の『漢書』は、現存最古にして、唯一なんだ。

トラりん:か...かっこいいリン!

井並研究員:さらに、巻末には、漢文の訓点(漢文の読み下し方を示す記号)を天暦2年(948)に付されたことが記されているよ。
中国・唐時代の文字の美しさだけでなく、日本の、平安時代の学問のありかたをも伝えてくれる作品なんだ。

torarin


トラりん:えぇぇぇぇええええ?!!!
この漢字の横に書かれている印は、平安時代の人がつけたってこと?!
そしてそれが、今ここに伝わっているってこと?!
ロ...ロマンだリン!

井並研究員:京博では、京都の地に根差した文化財だけでなく、広く東洋の文化を伝える作品も収集しているよ。
これからも、体系的で幅広い展示を目指して、博物館の使命「収集」を続けていくんだ!


トラりん:井並研究員がお話ししてくれた、特集展示「新収品展」は7月16日(月・祝)まで!
みんな、お見逃しなくだリン☆

torarin



おまけ☆

じつは、今回の「新収品展」ブログのお写真!
1、2とも、レフ板を使ってくれていたんだけど、いつもと違うの気付いた?

torarin



特集展示「新収品展」

■会期:2018(平成30)年6月12日(火)~ 7月16日(月・祝)
■会場:京都国立博物館 平成知新館2F-1、1F-2~6
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス 交通アクセス
■休館日:月曜日

■開館時間:
火~木・日曜日:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
6月の金・土曜日:午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)
7月の金・土曜日:午前9時30分~午後9時(入館は午後8時30分まで)

■観覧料:
一般 520円(410円) 大学生 260円(210円)
高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※( )内は20名以上の団体料金。
※大学生の方は学生証をご提示ください。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
(*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。
出品一覧

6月の土曜講座:
・6月23日(土)午後1時30分~午後3時
「新羅印花文陶質土器をめぐって―スタンプ文様の世界―」
 宮川 禎一(京都国立博物館 上席研究員)
・6月30日(土)午後1時30分~午後3時
「釈迦堂縁起と狩野派の絵巻 」
 井並 林太郎(京都国立博物館 研究員)

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2018年6月15日

特集展示「新収品展」を見に行くリン♪~エピソードⅠ~

特集展示「新収品展」を見に行くリン♪~エピソードⅠ~

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin


今週からはじまった、特集展示「新収品展」☆

......新収品?

「新 収品」という人がいるのかなぁ?
あ、もしかして「新収品町」っていう地名??

うーん、うーん、うーん...


井並研究員:なにを唸っているの、トラりん。

torarin
torarin

トラりん:新さん...??!
ち、違う!

井並研究員!!!

井並研究員:やぁ☆


トラりん:ボク、いよいよはじまった「新収品展」を見に行きたいんだけど...
まず新収品の意味がわからないんだリン!

井並研究員:新収品は、新しく収蔵した作品という意味だよ。
京都国立博物館は購入やご寄贈によって、少しずつ所蔵品を増やしているんだ。
なんたって、「収集」は、文化財や美術品を伝えていく博物館にとって、果たすべき大きな役割のひとつだからね。
今回は、平成22(2010)年から平成29(2017)年3月末までに新しく所蔵品となった作品の一部を紹介しているよ。

トラりん:7年分ということだね!
これは楽しみだリン!
井並研究員、いっしょに展示室に見に行こーーーう♪

torarin



井並研究員:まずは、「刀 無銘(名物島津正宗)(めいぶつしまづまさむね)」(奥田米佛門氏寄贈・京都国立博物館所蔵)を見てみよう。
幕末から約150年間行方不明だった幻の刀だよ。
2014年にも当館で展示して、ニュースになったんだ。

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トラりん:いきなりすごいのが出たリン!!!
どうして、その刀だとわかったの?

井並研究員:江戸時代の文献に載っている島津正宗の全体図や刃文が、完全に一致したんだ。
刀剣の刃文にはひとつとして同じ物は無いんだよ!

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トラりん:えっ?!そうだったんだ!
秋には、特別展「京のかたな」が開催されるし、ますます刀剣への興味が深々だリン☆


井並研究員:じゃあ、トラりんの期待に応えて刀剣を続けて紹介するよ。
こちらは重要文化財「太刀 銘備中国住人左兵衛尉直次作(めいびっちゅうのくにじゅうにんさひょうえのじょうなおつぐさく)/建武(けんむ)二年十一月」(京都国立博物館所蔵)。

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トラりん:立派で美しいリン!

井並研究員:この太刀には銘が彫られていて作者と製作年がわかるんだ。
作者は左兵衛尉直次という人で、鎌倉時代末期の名工だったようだよ。
また、製作年である建武二年という年が刻まれている。
つまり南北朝時代、西暦1335年のこと。
鎌倉幕府が滅んで、後醍醐天皇による建武の新政が行われた時代だね。

トラりん:もしかして、刀剣も時代によって形が変わったりするのかな? 
今回の「新収品展」を見ながら、これからの展示も楽しみにできちゃうリン♪
それでは、ご唱和ください!
京博の秋の特別展は「京のかたな」!
はい、これでみんな覚えたー☆(カリスマ店員)

torarin


井並研究員:次に、重要文化財「銹絵寒山拾得図角皿(さびえかんざんじっとくずかくざら)」(京都国立博物館所蔵)を見に行こう。

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トラりん:かわいい絵―!!
ボク、この絵好きだリーーーン♪
お皿って書いてあるけど、もったいなくて使えないよ☆

井並研究員:絵を兄の尾形光琳(おがたこうりん)が描いて、弟の乾山(けんざん)が詩文を記しているんだ。

トラりん:へー☆
尾形光琳さんと、乾山さんがー☆

・・・・・・・・・

torarin


トラりん:ハッ...!!!
尾形光琳さんは「竹虎図」を描いた、ボクの生みの親だリン!!!!!
乾山さんがその弟ということは...ボクのおじさん!!

井並研究員:時間差で来たな。
トラりんは「竹虎図」(京都国立博物館所蔵)から生まれているからね。
絵は、寒山拾得(かんざんじっとく)という中国の伝説的なお坊さんを描いていて、他の絵では表情が結構怖かったりグロテスクだったりするんだけど、トラりんのいう通り、この作品では親しみやすい雰囲気だね。
光琳と乾山が力を合わせてつくった、味わい深くも明るい雰囲気の角皿だよ。

トラりん:兄弟で1つの作品を作るって、素敵だね☆
京都で活躍した人たちだから、京博の所蔵品に加わったのはとってもうれしいリン♪

torarin


井並研究員:本当だね!
次は、重要文化財「変形方格規矩鏡(へんけいほうかくきくきょう)・変形獣文鏡(へんけいじゅうもんきょう)」(平泉清子氏寄贈・京都国立博物館所蔵)を見てみよう。

torarin


トラりん:うわー☆
細かい模様が美しいリン♪
これは...鏡?

井並研究員:京都府向日市の丘陵上にあった古墳から、大正時代に発見された日本製の銅鏡なんだ。
ふつうは鏡面の反対側にだけある菱形文帯が、鏡面側にも回り込んでいる、ごく稀な例だよ。
さらにおもしろいのは、鏡面には小鏡が古墳の中で錆付いて、くっついてしまっているんだ。

torarin


トラりん:すごく個性的だリン!
これもやっぱり京都ゆかりの文化財ってことだよね!
もしかして、京博だからこその収集の仕方っていうのがあるのかな?

井並研究員:そうだね。
ぼくたち研究員は、どんな作品を集めるべきか、伝えていくべきか、みんなで考えて「収集」をおこなっているんだ。
その全体の方針のひとつに、京都ゆかりのものを集めるということは挙げられるね。
そうした視点からも、今回の展示を見てもらえたら嬉しいなあ。
バラエティ豊かな新収品の一部を見てもらったけど、たくさんの作品を展示しているから、まだまだ紹介し足りないなぁ...
というわけで、次回につづくよ!


トラりん:わーお!スペシャル☆

torarin


つづく☆



特集展示「新収品展」

■会期:2018(平成30)年6月12日(火)~ 7月16日(月・祝)
■会場:京都国立博物館 平成知新館2F-1、1F-2~6
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス 交通アクセス
■休館日:月曜日

■開館時間:
火~木・日曜日:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
6月の金・土曜日:午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)
7月の金・土曜日:午前9時30分~午後9時(入館は午後8時30分まで)

■観覧料:
一般 520円(410円) 大学生 260円(210円)
高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※( )内は20名以上の団体料金。
※大学生の方は学生証をご提示ください。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
(*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。 

■関連土曜講座:
6月16日(土)午後1時30分~午後3時
「織田信長と蘭奢待―正親町天皇宸翰消息―」
詳細はこちら!

6月の土曜講座:
・6月23日(土)午後1時30分~午後3時
「新羅印花文陶質土器をめぐって―スタンプ文様の世界―」
宮川 禎一(京都国立博物館 上席研究員)
・6月30日(土)午後1時30分~午後3時
「釈迦堂縁起と狩野派の絵巻 」
井並 林太郎(京都国立博物館 研究員)

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2018年6月 8日

筆の里工房さんへお邪魔したリン♪ ~エピソードⅢ~

筆の里工房さんへお邪魔したリン♪ ~エピソードⅢ~

こんにちリン!
トラりんだリン!

ふでりんもいるリン!

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さて。
「虎ブログ」が長くなっておりますが、想定の範囲内でございます。

だって...だって!
ぜんぶがみんなに伝えたい素敵な思い出だから、どれも省くことができないリン!!

今日は「おまけ☆」として、筆の里工房さんのミュージアムショップのお話をするよ♪

筆がたくさん売っているー!!

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あんな筆や

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こんな筆

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筆パラダイス☆

どっこらしょ...

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ボクの元になったのは、京博所蔵の尾形光琳筆「竹虎図」だから、やっぱり筆を見ると水墨画の血が騒ぐみたいだリン...!

でも「筆」といっても、絵を描くものや字を書くものだけじゃなく、お化粧するときの筆もあるんだね!

ボクはほら、アイドルだから(聞いたことない)おとこのこだけどお化粧することもあるリン。

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自分では気に入っているけど、「鼻が低い」て言われるから影つけとこ☆

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なになに?
洗顔用の筆もあるの?

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泡立てたり、顔を洗ったりする筆?
そういう筆もあるんだね!

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おみやげに2種類の筆を買ったら、かわいく包んでくれた♪

伝統的工芸品や名産品に触れて、訪れた土地の思い出とともにお家に帰ってからずっと使えるって、すごく素敵なことだリン☆

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筆について知ったあとに使うと、もっと大切にしたい気持ちになるよね!

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だいたい出張のお話をすると遊んでいるようにしか見えないかもしれないけど、がんばっているんだリン!
だから、さいごに言っておくね。

今回ボクが筆の里工房さんに呼んでもらった理由を、もう一度思い出してほしいリン...

9月22日(土)~11月4日(日)に筆の里工房さんで熊野町制施行100周年記念特別展「筆が奏でる琳派の美」が開催されるリン!
ボクの元になった京博所蔵の尾形光琳筆「竹虎図」も展示されるよ!!

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9月22日(土)~11月4日(日)に筆の里工房さんで熊野町制施行100周年記念特別展「筆が奏でる琳派の美」が開催されるリン!
ボクの元になった京博所蔵の尾形光琳筆「竹虎図」も展示されるよ!!


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ふぅ=3
大事なことは、何度でも言うタイプだリン☆

ボクもとっても楽しみにしているから、たくさんのおともだちに見てもらえたらうれしいリン♪

おしまい☆

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...と見せかけて、
9月22日(土)~11月4日(日)に筆の里工房さんで熊野町制施行100周年記念特別展「筆が奏でる琳派の美」が開催されるリン!
ボクの元になった京博所蔵の尾形光琳筆「竹虎図」も展示されるよ!!


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油断したでしょ?

いつもボクの長い「虎ブログ」を読んでくれて、本当にありがとリン♪
みんなにたくさん楽しんでもらえるように、これからも京博PR大使のおしごとがんばるリン!

ほな、ばいリン☆




筆の里工房
〒731-4293 広島県安芸郡熊野町中溝5-17-1

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熊野町のおともだちが描いてくれたふでりんとボクの絵も、6月13日(水)から筆の里工房さんで展示されるリン♪

筆の里工房さんに関する過去の「虎ブログ」は、こちら☆
虎ブログ:筆の里工房さんへお邪魔したリン♪~エピソードⅠ~
虎ブログ:筆の里工房さんへお邪魔したリン♪~エピソードⅡ~

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【京都国立博物館】展示のおしらせ☆

展覧会名:特集展示「新収品展」

■会期:2018(平成30)年6月12日(火)~ 7月16日(月・祝)
■会場:京都国立博物館 平成知新館2F-1、1F-2~6
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス 交通アクセス
■休館日:月曜日

■開館時間:
火~木・日曜日:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
6月の金・土曜日:午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)
7月の金・土曜日:午前9時30分~午後9時(入館は午後8時30分まで)

■観覧料:
一般 520円(410円) 大学生 260円(210円)
高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※( )内は20名以上の団体料金。
※大学生の方は学生証をご提示ください。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
(*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。 

■関連土曜講座:
6月16日(土)午後1時30分~午後3時
「織田信長と蘭奢待―正親町天皇宸翰消息―」
詳細はこちら!

2018年6月 1日

筆の里工房さんへお邪魔したリン♪ ~エピソードⅡ~

筆の里工房さんへお邪魔したリン♪ ~エピソードⅡ~

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin

さっそく、広島県熊野町の筆の里工房さんにお邪魔したときのことをお話しするね!

え、なんでそんなに急いでいるのかって?
終わる気がしないからだよ。
※トラりんは「ブログが長い」と定評があります。/京博職員談

3日間お邪魔した中で、筆の里工房さんの館内を案内してもらったリン♪

筆の里工房さんでは、6月10日(日)まで熊野町制施行100周年記念展「竹久夢二の詩と画の世界」を開催しているよ☆

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竹久夢二さんは、美人画、装幀、作詩など幅広く活躍した大正ロマンを代表する画家だそう☆

ほら、ボクって、まず展示のタイトルの意味が気になっちゃうタイプじゃない?
夢二さんと熊野町と100年という時間がどう関係しているのか...
気になったおともだちは、ぜひ筆の里工房さんの展示室で知ってもらえたらいいな☆

ボクも、京博で見る作品とは違う時代の作品や町の歴史を知ることができて、新しい発見でいっぱいだったリン!

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そして、もちろん筆についても知ることができるリン!

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触って学ぶこともできたよ☆

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筆に使われる、いろいろな種類の毛☆

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触り心地がこんなに違うんだね!
たしかに、お肌にふれるものは柔らかくて気持ちがいい毛だとうれしいリン♪
まぁ、ボクの肌にはもともと毛が生えているけど...
(ちなみに、虎の毛を使った筆はないらしいよ☆)

気持ちよくて、しばらく触っていたリン♪

\さわさわ/

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気になっているおともだちもたくさんいると思うけど、おともだちの熊野町観光大使「ふでりん」の元になった筆も見つけたよ☆

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ふでりんにそっくリンな、綺麗な色の筆だリン!

この筆は、木村陽山(きむらようざん)コレクション「鳩居堂製イ方古本朝名人用筆(きゅうきょどうせいほうこほんちょうめいじんようひつ) 乾(けん)・坤(こん)」の11本のなかのひとつだそうだよ。

歴史学者の黒板勝美(くろいたかつみ)さんが、歴代の書の名人たちの用いた筆を残された文献を手がかりに再現したもので、鳩居堂さんは京都にあるお店らしいよ!!

木村陽山コレクションの主要な作品なんだって☆

さすが、ふでりん!
とっても素敵な筆が元になっているんだね♪
ボク、こんなに美しい色をした筆はじめて見たよ☆

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ちなみに、筆の里工房の職員さんが教えてくれたんだけど、筆の里工房さんのパンフレットをリニューアルしたときに、この作品名を英訳したのが京博の職員なんだって!

えぇぇぇぇえええ?!!

思わぬところにも、つながりがっ!
なんだか、運命感じちゃうよね♪

筆の里工房さんでは、実際に職人の方が筆を作っているところを見学できるんだって!
ボクも見させてもらったよ♪

torarin

筆ってこういうふうに、職人さんの手で1本1本丁寧に作られていたんだね。
ボクは、いままで何も知らずに筆を使っていたんだなぁ...

torarin
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torarin

ふむふむ...
筆を作る職人さんのことを「筆司(ふでし)」さんというんだって☆

かっこいいリン...

torarin

す、すみません...っ!

torarin

ボクを弟子にしてくださいっ!

torarin

え?
筆を綺麗にとかすの?

任せてほしいリンっ!

torarin

~2秒後に挫折~

ボクたちが使っている筆には、やっぱり長年筆づくり一筋で取り組んできたからこそできる筆司さんの素晴らしい技術が不可欠なんだね!
身をもって知ったリン!

筆づくりはボクには難しかったけど、筆ができるまでの過程をとっても丁寧に教えてくれたよ♪

torarin
torarin
torarin

長い時間の中で身に付けた筆司さんの素晴らしい技術があるおかげで、ボクたちは素敵な筆を使うことができているんだね。

お身体に気を付けて、これからも素敵な筆づくりをよろしくお願いしますリン♪

torarin

つづく☆




熊野町制施行100周年記念展「竹久夢二の詩と画の世界」
会場:筆の里工房
〒731-4293 広島県安芸郡熊野町中溝5-17-1
会期:2018年4月28日(土)~6月10日(日)

torarin

【京都国立博物館】展示のおしらせ☆

展覧会名:特集展示「新収品展」

■会期:2018(平成30)年6月12日(火)~ 7月16日(月・祝)
■会場:京都国立博物館 平成知新館2F-1、1F-2~6
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス 交通アクセス
■休館日:月曜日

■開館時間:
火~木・日曜日:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
6月の金・土曜日:午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)
7月の金・土曜日:午前9時30分~午後9時(入館は午後8時30分まで)

■観覧料:
一般 520円(410円) 大学生 260円(210円)
高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※( )内は20名以上の団体料金。
※大学生の方は学生証をご提示ください。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
(*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。 

■関連土曜講座:
6月16日(土)午後1時30分~午後3時
「織田信長と蘭奢待―正親町天皇宸翰消息―」
詳細はこちら!

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