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2021年2月アーカイブ

2021年2月25日

特集展示「雛まつりと人形」を見に行くリン♪

特集展示「雛まつりと人形」を見に行くリン♪

今後の新型コロナウイルス感染症の状況により、会期等変更の可能性がございます。随時、京博ウェブサイトや公式Twitterにてお知らせいたしますので、ご来館の際は最新情報をご確認ください。(京博スタッフ)

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin

_人人人人人人人人_
> はじまったよ <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
特集展示「雛まつりと人形」!!

大正15年(1926年)からはじまって、95年も続いている展示だリン♪

その歴史の中ではほんの少しだけど、ボクも今年で6回目!
↓↓↓↓↓
■2020年 特集展示「雛まつりと人形」を見に行くリン♪
■2019年 特集展示「雛まつりと人形」を見に行くリン♪
■2018年 特集展示「雛まつりと人形」を見に行くリン♪
■2017年 特集陳列「雛まつりと人形」を見に行くリン♪
■2016年 もうすぐ春だリン!?

yamakawa-icon(山川研究員)
毎年トラりんが楽しみにしてくれて、いっしょに作品を見ることができてうれしいなあ。

torarin

torarin-icon(トラりん)
山川研究員☆
「雛まつりと人形」を見ると、この季節が来た!という気持ちになるリン♪
ずっと続いている展示だから、今年はどんなお人形を見られるんだろう...ってすごく楽しみにしているリン!

yamakawa-icon
楽しみにしてくれてありがとう!今年の「雛まつりと人形」は、緊急事態宣言のさなかだから、いつものように春めいた華やいだ気分にはなれないお友達も多いんじゃないかな...。
でもね、雛まつりの起源は人形(ひとがた)に穢(けが)れを移して水に流すなどした3月の上巳の節句という禊の行事だったよね。人形には災厄から人を守る力があるとも考えられてきたんだよ。
だから今年は、各時代の雛人形や京人形のほかに、江戸時代の人々が疱瘡よけのために飾った猩々人形も紹介してるんだ。
いろんな人形が展示室(1F-2)で待っているから、さっそく見に行ってみよう。

yamakawa-icontorarin-icon
\展示室に出発―☆/
torarin




yamakawa-icon
今年は、「立雛(たちびな)(京都国立博物館所蔵)」から見てみよう。

torarin

torarin-icon
立雛だリン♪
立雛は、けがれを移す人形から発展したと考えられていて、飾ることを目的としていなかった初期の形式だって、前に山川研究員から教えてもらったリン!

yamakawa-icon
立雛という形式は昔からあって、現代も作りつづけられているけれど、時代によって流行の頭(かしら)を付けるから、いろいろなお顔があるんだよ。
これは銀杏頭(ぎんなんがしら)。
素朴なつくりだから製作年代を特定することはできないけれど、なんだかなごむお顔だよね。
こちらは次郎左衛門頭(じろざえもんがしら)。丸顔に引目・かぎ鼻・おちょぼ口の上品な顔立ちで、京都の人形師・雛屋次郎左衛門が創案したと伝えられる人形だよ。
次郎左衛門頭は18世紀の後半に流行したと考えられているんだ。

torarin

torarin-icon
うんうん!
かわいらしいお顔だリン♪
立雛だけでも、いろいろな形あるんだね!
毎年、たくさんのお人形を見ることができて楽しいリン♪

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つづいて、「御殿飾り雛(ごてんかざりびな)(木村進一氏寄贈・京都国立博物館所蔵)」だよ。

torarin

torarin-icon
おおお!
豪華だリンっ!
「御殿飾り雛」は、去年も見せてもらったね♪

torarin

yamakawa-icon
京都国立博物館の雛まつりといえば、御殿飾り雛!
京都御所の紫宸殿(ししんでん)をモデルにした御殿の中に、お内裏さまとお雛さま、官女さんたちを飾るのが特徴で、19世紀に京都や大坂の町衆の間で流行した形式なんだよ。
今年見てもらうのは、娘さんの初節供のために明治九年に誂(あつら)えられたもの。
高瀬川のほとりで材木問屋さんをしていた家で飾られていたの。
この御殿がね、特注品だったみたいで、おうちによって建物の細部が違うの。
この御殿には車寄(玄関)がついてるけど、去年の御殿ではここに小御所がついていたんだ。
覚えてるかなぁ。
それに、お庭では、鶏合(とりあわせ)をしているよ。
雄鶏を闘わせる鶏合は、3月3日の宮廷行事でもあったんだって。

torarin

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今年も御殿飾り雛を見ることができて、感動だリン!
迫力があって本当にすごいリンっ!
いろんな場面があらわされているから、むかしのひとの生活をのぞいているようだね☆

yamakawa-icon
さいごは、こちら。
「衣裳人形(いしょうにんぎょう) 猩々(しょうじょう)(京都国立博物館所蔵)」

torarin

torarin-icon
細かいところまで作りこまれていて、すごいリン!
でも...
しょうじょうってなんだろう?
なにしている場面なんだろう?
この壺はなにに使うものなんだろう?

yamakawa-icon
「猩々」は、お能の中に登場する、伝説の生き物だよ。
中国に心の美しい高風っていう男の人がいてね、夢のお告げにしたがってお酒を売ってお金持ちになるの。
お店にはいつもお酒を飲みにくる不思議なお客さんがいて、高風がある日気になってその人に名前を尋ねると「猩々」って教えてくれる。
その人が住所として教えてくれた海辺で待ってると、赤づくめの童子の姿をした猩々が現れて、波打ち際で舞い踊りながら、汲めどもつきない酒壺を高風に与えてくれる、っていうストーリーなんだよ。
実はこの猩々人形は、疱瘡(天然痘)っていうはやり病が軽く済むことを願って飾られていたんだって。
江戸時代以前には現代のようなウイルスは知られていないよね。
だから、はやり病が起こっても予防や対処の方法が分からないことも多かったの。
とくに疱瘡は毎年のように流行していて、誰もがかかる病気だったみたい。
江戸時代には、疱瘡を引き起こす疫病神は赤が大好きだと考えられていたから、患者の周囲を赤で統一し疱瘡神をおもてなしすると大事に至らないと考えられていたんだって。
猩々は全身赤づくめだものね。

torarin

torarin-icon
ででででで、伝説の生き物?!
なんだかロマンを感じるリンっ☆
お人形から、そんな物語が見えてくるなんて...
いまのボクたちの生活に重なるところもあって、とっても興味深いリン!

yamakawa-icon
人形は人間の身代わりとなって、私たちを守ってくれる存在でもあるよね。
今年は、新型コロナウイルス感染症の収束を、猩々人形に祈りたいと思います。

torarin-icon
\ボクもいっしょに祈る☆/
torarin




yamakawa-icon
\毎年紹介してくれてありがとう/
torarin




特集展示 雛まつりと人形
新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止のためのお願いにご理解・ご協力賜りますようお願い申し上げます。
また、会期等は今後の諸事情により変更する場合があります。随時、京博ウェブサイトや公式Twitterにてお知らせいたしますので、ご来館の際は最新情報をご確認ください。

■会期:2021年2月9日(火) ~ 3月7日(日)
■会場:京都国立博物館 平成知新館1F-2
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス
■休館日:月曜日
■開館時間:
 9:30~17:00(入館は16:30まで)
 ※夜間開館は実施しません。

■観覧料:
 一 般 700円
 大学生 350円
※本観覧料で当日の平成知新館の全展示をご覧いただけます。
※大学生の方は学生証をご提示ください。
※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は無料です。
(*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳

※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。




\おうちで楽しむ京博/
京博に来られないおともだちも、おうちで京博の展示を楽しんでもらえたらうれしいリン♪

YouTube「トラりんチャンネル展覧会」
2021年2月28日(日)まで展示中!
特集展示「国宝「日本書紀」と東アジアの古典籍」を見に行くリン♪

虎ブログ
2021年3月7日(日)まで展示中!
特別企画「新聞人のまなざし─上野有竹と日中書画の名品─」を見に行くリン♪

子ども向け解説シート「博物館Dictionary」
平成知新館で展示している作品について、研究員が分かりやすく解説しています。
2021年2月28日(日)まで展示中!
博物館Dictionary 223号「三角縁神獣鏡」(2021年2月発行)

torarin

2021年2月18日

特別企画「新聞人のまなざし─上野有竹と日中書画の名品─」を見に行くリン♪

特別企画「新聞人のまなざし─上野有竹と日中書画の名品─」を見に行くリン♪

今後の新型コロナウイルス感染症の状況により、会期等変更の可能性がございます。随時、京博ウェブサイトや公式Twitterにてお知らせいたしますので、ご来館の際は最新情報をご確認ください。(京博スタッフ)

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin

いま、京博では名品ギャラリー(平常展示)を開催中!
そのなかでも
■仏教美術研究上野記念財団設立50周年記念 特別企画「新聞人のまなざし─上野有竹と日中書画の名品─」
■日本書紀成立1300年記念 特集展示「国宝「日本書紀」と東アジアの古典籍」
■特集展示「雛まつりと人形」
に注目だリン!

_人人人人人人人_
> なんて豪華 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

どの展示も素晴らしいから、ぜーんぶみんなに紹介したいんだけど...
気になるタイトルが。

特別企画「新聞人のまなざし─上野有竹と日中書画の名品─」...

「新聞人のまなざし」...

「新聞人」...

_人人人人人人人人人_
> 新聞人って?! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

新聞人って、どんなひとなの?!
ねぇ!!

こんなかな...?
torarin

もしかして、こっちのパターン?!!
torarin

新聞人が気になる!!

kure-icon(呉研究員)
「新聞人」って確かにあまり目にしないことばかもしれないね。
実際にニュースを伝える「記者」や世の中の動きに切り込む「ジャーナリスト」だけではなく、新聞社の経営をする人たちのことも含めて新聞業界にかかわる人たちのことを言うんだよ。

torarin

torarin-icon(トラりん)
呉研究員☆

kure-icon
報道の最前線にいる花形の記者さんたちだけでなく、新聞工場や新聞配達の方々など、多くの人たちによって新聞が発行されている。
そんな思いが込められているように思うよ。
この特別企画では、明治から大正時代にかけて創業期の朝日新聞社の社長をつとめ、「有竹」の号をもつ稀代のコレクター・上野理一氏(1848~1919)が収集した名品を展示しているよ。

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そういうことだったのかぁ!
新聞人の謎が解けてすっきリン♪
号っていうのは、あだ名みたいなもの?
「有竹」って、「竹虎図」生まれのボクは親近感!

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トラりんも興味を持ってくれたみたいだね。
特別企画は、平成知新館2Fで開催しているから、さっそく見に行ってみようか。

kure-icon   torarin-icon
\展示室に出発―☆/
torarin




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はじめに、「国宝 山越阿弥陀図(やまごしあみだず)(京都国立博物館所蔵)」を見てみよう。

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遠い。
ただでさえ「ソーシャルディスタンスの関係で、写真に作品がおさまらない」とカメラマンのスリーベイが嘆いているのに!
※呉研究員は大きな動物が苦手です。(by京博スタッフ)

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こちらの作品は、山のかなたに現れ、死者を迎える阿弥陀さまの姿を描いたもの。
山に神仏が宿るという外国ではあまり例をみない、日本独自の信仰にもとづく図像だそうだよ。
よくみると、阿弥陀さまの胸と右掌にはごくわずかに絹が欠けているでしょ。五色の糸を繋いで、死者の枕頭で使用されていた可能性が考えられるよ。
有竹さんが明治時代に手に入れてから大切に保管してきた仏教絵画の名品で、国宝にも指定されているんだ。
タイトルについている「仏教美術上野記念財団」というのは、50年ほど前に理一さんの息子の精一さんが仏教美術の研究に役立ててほしいと国に売却して、そのお金を資金として設立したもの。
その後、この絵は移管されて、京都国立博物館の所蔵になっているよ。

torarin

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えええええ!
国宝まであるの?!
す、すごいリンっ!!
...日本独自の信仰かぁ☆
たしかに、作品から国や地域の特徴が見えてくることがあるリン!

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つづいて、「十七帖(じゅうしちじょう)(宋拓(そうたく))王羲之(おうぎし)(上野コレクション・京都国立博物館所蔵)」だよ。

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こちらは、版画のように刷(す)ったものなんだね☆
十七帖...ボクのおうち(京博)は、七条という場所にあるけど関係ある?

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冊子のような形に装丁された書帖に「十七日先書」との書き出しがあるから、「十七」の二文字を採って「十七帖」の名で呼びならわされているんだよ。
これは「十七日にお出しした手紙は...」の意味で、元は手紙の文面。
書道史上で最高の聖人である「書聖」と崇められる東晋の王羲之(303~361)が書いた文字を後の時代に残すために石に刻み、それを拓本として配ったものなんだ。

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まさに!
未来の世代に伝えようとしたひとがいたから、ボクたちがむかしのひとが書いた文字を見ることができんだね!
でも、このかんじ...もう新聞に近いんじゃない?!

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さいごは、「重要文化財 花隖夕陽図(かおせきようず) 惲寿平(うんじゅへい)筆 (上野コレクション・京都国立博物館所蔵)」だよ。

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優しい色使いの作品で、見ていて落ち着くリン♪
中国の風景かな?
あっ!左上には、文字も書かれているリン☆
どんな意味があるんだろう...?

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柔らかな日差しがみえるかのような、のどかな水郷の夕暮れを描いた巻物だよ。
惲寿平という画家はもともと花鳥画を得意としていたけれども、淡い色彩をうまくつかって山水画を描いているからすごいことだよ。
それほど大きくはない作品だから、ゆっくり、じっくりみてほしいな。

torarin

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みんなに、はくぶつかんを安全に楽しんでもらえるように、新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止にもご協力よろしくお願いしますリン☆
新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止のためのお願い

kure-icon)))) torarin-icon
\素晴らしいコレクションを楽しんでね♪/

torarin
スッ...
たいへんお買い得な図録もあるリーン(税込1,000円)
torarin




講師は呉研究員!
土曜講座もお見逃しなく☆
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2月20日(土)13:30~15:00
特別企画「新聞人のまなざし─上野有竹と日中書画の名品─」関連講座
「上野コレクションの形成と中国絵画」
講師:呉 孟晋(京都国立博物館 調査・国際連携室長)
定員:100名
当日、12:00より平成知新館1階にて整理券を配布します。 定員になり次第、整理券配布を終了いたします。
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仏教美術研究上野記念財団設立50周年記念 特別企画
「新聞人のまなざし─上野有竹と日中書画の名品─」

新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止のためのお願いにご理解・ご協力賜りますようお願い申し上げます。
また、会期等は今後の諸事情により変更する場合があります。随時、京博ウェブサイトや公式Twitterにてお知らせいたしますので、ご来館の際は最新情報をご確認ください。

■会期:2021年2月2日(火) ~ 3月7日(日)
■会場:京都国立博物館 平成知新館2F
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス
■休館日:月曜日
■開館時間:
 9:30~17:00(入館は16:30まで)
 ※夜間開館は実施しません。

■観覧料:
 一 般 700円
 大学生 350円
※本観覧料で当日の平成知新館の全展示をご覧いただけます。
※大学生の方は学生証をご提示ください。
※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は無料です。
(*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳

※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。




\おうちで楽しむ京博/
京博に来られないおともだちも、おうちで京博の展示を楽しんでもらえたらうれしいリン♪

子ども向け解説シート「博物館Dictionary」
平成知新館で展示している作品について、研究員が分かりやすく解説しています。
博物館Dictionary 223号「三角縁神獣鏡」(2021年2月発行)
2021年2月28日(日)まで展示中!

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