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2016年9月23日
こんにちリン!
トラりんだリン!
今日は、虎の"色"の、おはなしをするリン☆
どうやらみんなが思う虎の色は、国によってもずいぶん違うみたい!
日本では黄色と黒の虎の絵をよく見かけるけど、他の国ではオレンジと黒で表すことが多いんだって。
こんなふうに☆
なるほど!
こうして見比べてみると、たしかに「日本」の黄色い虎のほうが馴染みがあるね。
それに、外国のアニメには「他の国」にあるようなオレンジ色の虎さんが出ているよね!
でも・・・
ボクの体の色はどっちにも当てはまっていないリン。
珍しい色のボクが存在しているんだから(ボクは尾形(おがた)光琳(こうりん)の墨絵から誕生しているリン!)、ピンクとか、青とか、緑の虎もどこかにいるかもしれないよね!
いつか、虎のおともだちにも会ってみたいなぁ☆。・
さいごに☆
体の色のおはなしに関係しているから、特別にボクの宝箱を見せるね!
じゃーん!
(※トラりんの宝箱=虎屋さんの空箱)
ぱかっ☆
中身は、虎!
ボクに似ている色の虎だけをこだわって集めているから、まだ2個しかないんだけど☆
なかなか、ボク色っていないんだリン・・・
でもかわいいよ♪
おねんね中の虎。
ボクと並ぶと、こんなに小さいリン☆
こっちはお気に入りの、平たい虎(ひらたいとら)!
なんでこんなに平たい体なの~?
プークスクスクス・・・平たい・・・
あー、お腹が痛くなってきたリン・・・
キャキャキャキャキャ☆(爆笑)
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※ショックで立ち直れなくなるので、本当の意味は内緒にしています。
これからも、(たぶん)世界で1匹の灰色の虎を見守ってあげてください。
~トラりんスタッフより~
2016年9月16日
こんにちリン!
トラりんだリン!
みんなー!京博では土曜日(休講の場合もあるから、講演スケジュールをチェックしてみてね)の13時半から15時に、平成知新館・地下1階の講堂で「土曜講座」が行われているって知ってた?
ここでは、京博の研究員や、外部講師の方が、展覧会や展示品に関する講座を行ってくれるよ。
しかも、聴講料は無料!!
※だけど、名品ギャラリーもしくは特別展覧会の料金は必要だリン!
作品を見るのがもっと楽しくなるポイントや、最新の研究成果、展示の裏話などなど・・・
ここでしか聞けないお話がいっぱいだリン!
だから、みんなが土曜日に京博へ来てくれたときは、ぜひ参加してみて♪
展示とあわせて、より楽しんでもらうことができると思うんだ☆
今日は、その「土曜講座」を聴くにはどうしたらいいかを紹介しようと思うリン!
いま京博では名品ギャラリーを開催しているから、特別展覧会仕様はまたの機会にするね。
(整理券の配布場所とか、変わるみたい!)
ボクのブログよりも、みんなが京博に来てくれるほうが早かったらごめリーン!
状況によってご案内の仕方に変更がある場合もあるから、迷ったときは遠慮なく係の人に聞いてほしいリン☆
【12時】まず、「入場順整理券」をゲットだリン!
土曜講座には「入場順整理券」が必要だよ。
平成知新館入口の左側にある階段の下で、当日【12時】から配布開始されるリン。
定員は200名で、整理券がなくなり次第終了となるから気をつけてね☆
トラりん:1匹分おねがいしますリン♪
係員:はい、どうぞ。
整理券を手に入れたら、13時の集合まで自由時間だリン!
ちなみによく聞かれるんだけど、京博の敷地内には、「レストラン ザ・ミューゼス」と「カフェ からふね屋」があるよ。
ごはんを食べたり、ゆっくりお茶したりできるから安心してね。
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そろそろ講堂がある、地下1階に向かうリン☆
【13時】講堂前に一旦、集合だリン!
開場時間は、【13時】からだよ!
一度集合して、整理券の順番でお好きな席についてもらうんだ。
「どこで聴いてもいいよ☆」っていうおともだちは、始まる前にゆっくり来てもらって大丈夫だよ!
どこにしようか、迷っちゃうな~。
席が決まったら、少々お待ちくださいリン!
講堂の椅子には小さな机もあって、親切設計だリン!
椅子もふかふかで気持ちがいいリン♪
(ね、眠らないように気をつけないと・・・)
あ!座席を離れる場合は、貴重品とかに気をつけてねー☆
もうすぐ始まるぅぅぅ。
なんだかドキドキしてきたリン・・・!
【13時半~15時】土曜講座を楽しむリン!
ボクも、講演中はモラルを守って楽しむのだ☆
【土曜講座が終わったら】整理券を返却するリン!
講堂の出口で、係の人に12時に預かっていた「入場順整理券」を渡してね。
トラりん:とっても楽しかったよ。ありがとリン♪
係員:トラりん、こちらこそありがとう。
実は「土曜講座」は、43年も前から続いているよ!
第1回は、昭和48年(1973年)の講演なんだって。
ここにも、お客様と共に歩んできた歴史があったリン。
これからも、みんなに、より京博を楽しんでもらえますように☆。.・
\ほな、ばいリン☆/
土曜講座
これからのスケジュールなどは、こちらだリン♪
2016年9月 9日
こんにちリン!
トラりんだリン!
何度かこの虎ブログでも紹介している、「さわって発見!ミュージアム・カート」
彫刻・考古・絵画のカートがあって、ナビゲーターさんと一緒にいろいろな体験ができるんだ♪
そのカートの教材に新しいものが出たらしいから、見にいってみるリン!
ナビゲーター片岡・景山:今日は一緒に、新しくミュージアム・カートに加わった「三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅうきょう)」の復元鋳造(ふくげんちゅうぞう)を見ていこうね。
トラりん:あれ?鏡なのに何も映っていないリン・・・
景山:ひっくり返して裏面を覗(のぞ)いてみよう。
トラりん、しっかり持ってね。
トラりん:ちょっと待って!
大事なものをさわるときには、手袋をするリン!
ボクもマイ手袋を持ってるんだ!
京博PR大使ですからっ!!(キリッ☆)
※みんなの分の白手袋はカートに用意してあるから、ナビゲーターさんに貸してもらってね♪
それでは、はじめます。
!!
意外と重たいリン!
でも、ピカピカしていてキレイー☆
ボクがはっきり映っているリン!
片岡:次は、鏡の縁を触ってみてね。
さわさわ・・・
トラりん:三角△
景山:三角△
片岡:三角△
全員:三角縁!!
トラりん:からの、三角耳!!
景山:今度はルーペを使って、よ~く文様を見てみて。
この中に、神様と獣(けもの)がいるよ。
トラりん、見えるかな?
トラりん:いたリン!
えっと・・・神様が3人と、獣が3匹いるリン!
片岡:銅鏡には種類があって、その中でも縁が三角で神と獣の文様があるものを「三角縁神獣鏡」と呼ぶよ。
そして、中国の古代王朝だった「魏(ぎ)」の皇帝(こうてい)が邪馬台国(やまたいこく)の卑弥呼(ひみこ)に贈った可能性があることから「卑弥呼の鏡」とも呼ばれているんだ。
トラりん:あの卑弥呼さんの?!
でもこれって、どういうところから見つかるの?
景山:古墳時代(約1700年前)の青銅鏡は、日本の古墳(お墓)の中から、亡くなった方と一緒に入れられる副葬品(ふくそうひん)として見つかるよ。
「三角縁神獣鏡」を持っていることは、当時の中国王朝とつながりがあったか、鏡をもらった有力者とのつながりがあったということなんだ。
だから、お墓から三角縁神獣鏡がたくさん見つかる人は、政治的に地位の高い人物だったと考えられているよ。
トラりん:鏡は、権力のシンボルだったんだね。
今日は、ミュージアム・カートを体験させてくれてありがとリン☆
とっても貴重な体験になったし、ナビゲーターさんとお話しながらだったから楽しく文化財にふれることができたよ♪
ボクこれから、3階の考古の部屋に実際に展示されている「三角縁神獣鏡」を見てくるね!
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ふむふむ。
「11番」が、ミュージアム・カートで見た「三角縁神獣鏡」だリン☆
さっきまでボクの手の中にあった鏡の本物だと思うと・・・なんだか愛情がわいてくるリン。
展示してある鏡はさびているけど、作られたばかりのときはカートの鏡みたいにピカピカだったんだね。
実は前からこれのどこが鏡なんだろうと思っていたけど、文様のある面の反対側がつるつるの鏡だったのかぁ☆
カートで謎が解けたリン!
カートの中のハンズオン教材は手にとって触れることができるから、重さを確かめたり、細かいところを見たり、お顔を写したりできて面白かったリン♪
こうして展示とミュージアム・カートをあわせると、より楽しむことができるんだね。
さわって発見!ミュージアム・カート
場所:平成知新館2、3階 エレベーター前
時間:各日10:15~16:15
参加費:無料
解説:京博ナビゲーター
2016年9月 2日
こんにちリン!
トラりんだリン!
今日は、開催中の特集陳列「生誕300年 与謝蕪村(よさぶそん)」の展示を見にいくリン♪
一緒に展示を見てくれるのは、福士(ふくし)研究員だよ!
トラりん:福士さん、こんにちリン!
福士研究員: 猫ならば猫にしておけ下手の虎...
トラりん:け、けんか売ってるリン?!!
のっけからどうしたんだリン?!
福士研究員:俳諧(はいかい)の宗匠(そうしょう)でもあった蕪村にちなんで一句。
これは実際に江戸時代に詠まれた川柳(せんりゅう)だけど、川柳も俳諧を母体にして生まれたんだよ。あ、別にトラりんのことを言ってるわけじゃないから!
トラりん:猫でない証拠に竹を描いておき...
福士研究員:むむ!自虐返し(じぎゃくがえし)!
トラりん、ウデをあげたね♪
トラりん:このくだり必要?
福士研究員:いやいや、最近このブログを見ていると、みんな入り方に凝ってるのでつい。
トラりん:研究員のみなさんは、実はおちゃめだリン☆
そんなことより!蕪村さんの特集陳列について教えてほしいリン!!
福士研究員:与謝蕪村は、すぐれた画家であると同時に俳人(はいじん)でもあった人。
その蕪村が生まれてから300年になるのを記念して、絵画と俳諧両方の魅力を紹介してる
んだ。
トラりん:生誕300年?たしか若冲(じゃくちゅう)さんも...
福士研究員:まあまあ!それはまた次回に取っておいて!
トラりんの生みの親、尾形光琳(おがたこうりん)が亡くなってから300年という年でもあるね。
トラりん:300年前、どうなってるリン!!凄い年だリン!!
・・・あれ?この人が蕪村さん?ちょっとしかめっ面で怖そうだリン・・・
福士研究員:たしかに、あまりにこやかな表情とはいえないけど、これは愛弟子(まなでし)の呉春(ごしゅん)と
いう人が描いた肖像(しょうぞう)なんだ。
トラりん:お弟子さんが!
じゃあ、やっぱりこんな顔の人だったんだリン!!
福士研究員:きっとそうなんだろうね。
でも、たくさん残っている蕪村の手紙を見ていると、なかなか楽しい人だったみたいだよ。
ときには、芝居好きが高じて一人留守中に役者の真似事(まねごと)をすることもあったんだって!
トラりん:蕪村さん、実はおちゃめだリン☆
隣の屏風(びょうぶ)には踊っている人が描かれているみたいだリン。福士さんこれは?
福士研究員:この女性は、ご存じ源義経(みなもとのよしつね)が愛した静(しずか)。
舞の名手で、敵対する頼朝夫妻(よりともふさい)の面前で舞っているところだよ。
蕪村が丹後にいたときに描いた作品なんだ。
トラりん:丹後!ちょうど9月11日まで特集陳列「丹後の仏教美術」を開催しているリン!
思わぬところでつながっているリン!
福士研究員:蕪村は京都という都が大好きだったみたいだけど、若い頃からあちこちを放浪(ほうろう)しているんだ。
40歳のころは丹後に滞在していて、こんなふうにちょっと硬いタッチの作品を描いていたらしい。
トラりん:こっちには、お馬さんがたくさん描かれているリン♪
福士研究員:顔を見ると、なんだか妙なリアリティーがあるよね。特に目がそう思わせるのかな。
絵具の濃淡(のうたん)であらわされた立体感も、それまでの日本の絵画にはない現実味がある。
トラりん:たしかに生々しい感じがするリ・・・ぐぅぅぅー・・・
福士研究員:トラりん?
トラりん:そ、そういう目で見てないリン!!
たまたまお腹の虫が鳴いただけで、ボクの好物は羊羹(ようかん)だリン!
福士研究員:こういう画風は、当時中国からもたらされた最新のスタイルとして大流行になったんだ。
蕪村は古い時代の絵画も学んでいるけど、新しい情報もしっかりつかんで取り入れているんだね。
トラりん:この巻物は文字がいっぱい...。何が書いてるリン?
福士研究員:これは、蕪村よりもずっと前の時代に活躍した、あの松尾芭蕉(まつおばしょう)の『奥の細道(おくのほそみち)』を写しているんだ。文章をまるまるすべて写しているんだよ。
トラりん:文章を全部!文字を書くだけで、おおごとだリン...。
福士研究員:たしかに。
しかもこんなに手間のかかる作品を、蕪村はどうやら10点近くも制作していたらしいんだ。
トラりん:10点も!それだけ人気があったということだね。
福士研究員:そうだね、寛保(かんぽう)3年(1743)の芭蕉50回忌(かいき)のころから、芭蕉の顕彰(けんしょう)がさかんにおこなわれるようになったんだ。
そういう芭蕉リバイバルブームが、人気の背景にあったみたいだよ。
トラりん:蕪村さん商才(しょうさい)もあったんだリン...。
福士研究員:でも、それだけじゃない。
蕪村は、芭蕉のことを心から敬愛(けいあい)していたんだ。
たんに流行の売れる商品だから、という動機からだけでは、こんな手間をかけることはなかったと思うよ。
トラりん:蕪村さんの書と絵と、そして芭蕉さんへの熱い思いが堪能(たんのう)できる作品だリン!
福士研究員:さすがはトラりん。
ほかにも、俳諧と絵が一体になった作品がいくつか展示されているから、見逃さないでね!
トラりん:うん!福士さん、今日はありがとリン!
それじゃ最後に、アレのお時間だリン☆
せ~のっ!
カリスマ販売員:出品作品がすべて収録された図録、500円(税別)だリン!
売り切れ御免だリン!
お買い上げは、お早めに~!!
特集陳列「生誕300年 与謝蕪村」
会期:2016(平成28)年8月23日 ~ 10月2日
会場:京都国立博物館 平成知新館 2F-3、4
休館日:月曜日(ただし、月曜日が祝日・休日となる場合は開館し、翌火曜日を休館とします)
開館時間:午前9時30分から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
※毎週金・土曜日は午後8時まで(入館は午後7時30分まで)
観覧料:一般 520円(410円)
大学生 260円(210円)
高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示
ください)。
*( )内は団体20名以上