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2020年8月アーカイブ

2020年8月28日

西国三十三所 草創1300年記念 特別展「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」を見に行くリン♪ エピソードⅢ

西国三十三所 草創1300年記念 特別展「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」を見に行くリン♪ エピソードⅢ

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin

いま、京博では

_人人人人人人人人人人人_
> 特別展やっています <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

その名も、ドゥルルルルルルルルル...(ドラムロール)

西国三十三所 草創1300年記念 特別展「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」(ジャン☆)

ちょっと長いけど、どれも大切なんだリン!
きっとこれ以上、短くすることは無理だったんだリン!

torarin(末兼研究員)
そうそう、素晴らしいタイトルなんだよー。

torarin

torarin(トラりん)
末兼研究員☆

torarin
トラりんはすでに、羽田研究員淺湫研究員といっしょに作品を見に行っているんだよね。
「西国三十三所」は、徳道上人が閻魔大王から夢でお告げを受けたことにはじまるとされているという説明があったと思うけど、閻魔大王のお告げは「地獄から救われるには観音様にお参りするように」という内容。
閻魔大王から授かった宝印を納めた場所=「聖地」で、そこへお参りするわけだから「たずねて」。本当にこの展覧会にぴったりのタイトルだよ!

torarin
タイトルに大切なポイントがつまっているリン!

torarin
今回は、ぼくが担当している金工分野の作品を紹介するから、これから展示室に行ってみよう。

torarintorarin(2人)
\ごー☆/
torarin




torarin
はじめに紹介したい作品はこちらだよ。
「那智山経塚出土仏教遺品(なちさんきょうづかしゅつどぶっきょういひん)(和歌山・青岸渡寺、東京国立博物館所蔵、※青岸渡寺所蔵品は重要文化財)」(通期展示)<2F-1>だよ。

torarin

torarin
あっ!
ボクのYouTubeチャンネル「トラりんチャンネル展覧会」で紹介してくれた作品だリン♪
お願いごとを叶えてくれるんだよね☆
観音さまはわかるけど、なんだか変わった形がいっぱいだよね!

torarin
那智山は古くから信仰の対象とされ、神仏習合の修験道の中心地として栄えてきた場所なんだけど、那智滝の参道からは経筒や仏教関係の遺品がたくさん出土しているんだ。
ここに展示しているのは、そうした出土品うちの、密教の金剛界曼荼羅の中心である成身会(じょうじんね)を構成する如来像や、諸尊の持物をシンボリックにあらわしたもので、三昧耶形(さまやぎょう)というよ。
手だけのものはびっくりするよね。
「トラりんチャンネル展覧会」でも紹介したけど、曼荼羅を立体的にあらわす場合、普通は大きい仏像で作るんだ。
こんなふうに小さく金属で作られたものはこれしか例がなく、日本でたった1つの貴重なもの。
この作品、いつもは青岸渡寺と東京国立博物館に分かれて保管されているんだ。
だから、この展覧会では絶対に、当初の姿がイメージできるような形で展示しようと思っていたから、実現できて嬉しいよ。

torarin

torarin
想像の斜め上をいっていたリン!!
ひとつひとつに、大事な意味を込めて表現していたんだね。
ふだんは離れ離れの作品が、ひとつの形として見られるのも貴重だリン☆

torarin
続いて、「千手観音懸仏(せんじゅかんのんかけぼとけ)(滋賀・正法寺(岩間寺)所蔵)」(通期展示)<1F-1>だよ。

torarin

torarin
千手観音さまだリン♪
とってもやさしいお顔をしているね☆
でも、懸仏ってなんだろう?

torarin
懸仏は、もとは銅鏡の鏡面に仏や神の尊像を線刻した鏡像から発展したもので、仏堂に懸けられ礼拝の対象とされたよ。
中世になってからは、絵馬などのように祈願のための奉納品として制作されたんだけど、この懸仏は正法寺の本尊、千手観音を意識して奉納されたと考えられるよ。
千手観音がどんな観音さまか、トラりんは予習で上杉研究員に教えてもらったよね?

torarin

torarin
うんっ!
リモートで、とっても優しくお話してくれたリン♪
見逃してしまったおともだちは、こちらからちぇけら☆
「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」を予習するリン♪エピソードⅡ

千手観音さまは、いろいろな方法で人びとを救ってくれるんだよね!
「おたのしみコーナー」のyes/noチャートを体験したら、ボクは千手観音さまだったリン♪

torarin
さいごは、「重要文化財 大刀(たち) 無銘(むめい)(兵庫・播州清水寺所蔵)」(鋒両刃造は8月18日~9月13日展示)<1F-5>を紹介するよ。

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torarin
末兼研究員が刀を紹介してくれると、なんだか落ち着くリン☆

torarin
そうなの?お待たせしました。
播州清水寺に伝わる3口の刀のうちのひとつ。
坂上田村麻呂が、観音の霊験によって鈴鹿山の鬼神を討伐した後、そのお礼として奉納したと伝わっているよ。
まっすぐの直刀から反りがある湾刀、いわゆるみんなが知っている日本刀が作られるようになっていく前の形で、平安時代の武装を考える上でとっても重要な作品だよ。

torarin

torarin
こちらの刀が、「西国三十三所」にどんなふうに関係しているんだろうって思ったけど、観音さまへのお礼の品だったんだね☆
観音さまもたくさん展示されているけど、いろんな分野から「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」のタイトルにまつわるものが展示されていて見どころしかないリン!!

torarin
三十三所の札所寺院には、巡礼にかかわるもの以外にも貴重な文化財が伝えられているよ。
この展覧会では、各寺院で大切に受け継がれてきた寺宝をまとめて見ることができる貴重な機会。
だから...

torarintorarin(2人)
\お見逃しなく♪/

torarin




おまけ☆

torarintorarin(カリスマ販売員の2人)
\図録もあるよ!/
torarin




末兼研究員が講師の記念講演会もお見逃しなく♪
(↓光の速さで、つぎのおしごとに向かう末兼研究員☆)
torarin

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8月29日(土) 13:30~15:00
「信仰の息づく霊地―那智山経塚出土の立体曼荼羅―」
講師:末兼 俊彦(京都国立博物館 主任研究員)
定員:100名(通常の半数)
整理券配布開始は当日の12:00を予定していますが、待ち列が長くなり、適切な間隔が保てないと判断した場合には、配布の開始を早めさせていただきます。あらかじめご了承ください。
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「おたのしみコーナー」も展示とあわせて、よろしくどーぞ☆



torarin

特別展おたのしみコーナー
姿から見つける、私の好きな観音さま
■日時:特別展「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」会期中
■参加費:無料(ただし、特別展の当日の観覧券が必要)
■開催場所:京都国立博物館 平成知新館2F ラウンジ(エントランスの上)
■対象:子どもから大人までどなたでも



西国三十三所 草創1300年記念 特別展
聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─

本展覧会は、新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止のため、変更の場合があります。 随時、公式Twitter等にてお知らせいたしますので、ご来館の際は最新情報をご確認ください。
また、新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止のためのお願いにご理解・ご協力賜りますようお願い申し上げます。


■会期:2020年7月23日(木・祝)~9月13日(日)
■会場:京都国立博物館 平成知新館
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス
■休館日:月曜日
 ※ただし、8月10日(月・祝)は開館。
  <8月4日(火)~8月16日(日)まで続けて開館>
■開館時間:
 9:30~18:00(入館は17:30まで)
 ※金・土曜日の夜間開館は中止し、18:00閉館といたします。
■観覧料:
 一 般 1,600円(1,400円)
 大学生 1,200円(1,000円)
 高校生  700円 (500円)
 ※( )内は20名以上の団体料金・前売り料金。
 ※中学生以下は無料です。
 ※障害者手帳等ご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
 ※大学生・高校生の方は学生証をご提示ください。
 ※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと、各種当日料金より500円引きとなります。



おうちで楽しむ「特別展」
京博に来られないおともだちも、おうちで「特別展」を楽しんでもらえたらうれしいリン♪

YouTube トラりんチャンネル展覧会
特別展「聖地をたずねて」を見に行くリン♪
「おたのしみコーナー」に行くリン♪

虎ブログ
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特別展解説プリント
解説プリント

特別展オリジナル「七観音」ぬりえ
聖観音
十一面観音
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如意輪観音
馬頭観音
准胝観音
不空羂索観音

2020年8月 7日

西国三十三所 草創1300年記念 特別展「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」を見に行くリン♪ エピソードⅡ

西国三十三所 草創1300年記念 特別展「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」を見に行くリン♪ エピソードⅡ

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin

ぱんぱかぱーん☆。・

京博では特別展「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」を開催中!!

前回の「虎ブログ」では、羽田研究員といっしょに展示を見たリン♪

聖地巡礼スタートのお話とあわせて展示を見たら、ますます興味がわいて、もっと見たくなっちゃったリンっ☆
京博で聖地巡礼している気分になれるよね!

torarin(淺湫研究員)
じゃあ、今日はどの作品を紹介しようかな。
素晴らしい作品がたくさんあるから、いつも迷ってしまうんだよ。

torarin

torarin(トラりん)
淺湫研究員☆
ボクといっしょに展示室に行ってくれるの?
ボクといっしょに展示室に行ってくれるの?!
わくわくが隠せず、2回言ってしまったリンっ!!

torarin
もちろんだよ。
さっそく、いっしょに展示室に見に行こう。

torarintorarin(2人)
\聖地巡礼に出発/

torarin




torarin
まずは、こちらから。
「重要文化財 十一面観音立像(じゅういちめんかんのんりゅうぞう)(京都・清水寺所蔵)」(通期展示)<1F-1>だよ。

torarin

torarin
きょうは、こちらの作品から聖地巡礼スタートなんだね!
こちらが十一面観音さまかぁ☆
「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」を予習するリン♪エピソードⅡで、上杉研究員から教えてもらったリン♪
ボクはポーカーフェイスで有名なのに、11種類も表情があるなんてすごいね!!

torarin
十一面観音は大きな顔とは別に、11の小さな顔を頭の上に載せているので、正確にいうと十二面観音なんだ。
本来は小さな顔が10面だけで、大きな顔と足して11面だったんだよ。
で、四方八方というように“八”とは東西南北と北東、北西、南東、南西の八方位、それに上下を足して10。
それですべての方向を意味するんだ。
この仏さまがこの世の中のすべてに目を向けて、救ってくれるということをあらわしているんだよ。

torarin

torarin
本当は、12のお顔があるんだね♪
ボク、まだ1歳だから数え切れなかったリンっ!
仏さまは、ぜんぶ見てくれているのかぁ☆
想像していたより、たくさんの意味が込められていたリン!

torarin
この十一面観音は1本の木から彫られていて、これは古い仏像の特徴なんだけど、顔が少し穏やかになっているね。
その顔に注目すると、実は元慶寺の帝釈天立像(通期展示)<1F-1>とよく似てるんだ。
人間の場合は他人のそら似っていうこともあるけれど、仏像の場合はつくった人が同じグループの人である可能性が高いんだよ。

torarin 重要文化財 十一面観音立像(京都・清水寺所蔵)


torarin 帝釈天立像(京都・元慶寺所蔵)

torarin
ンンンンン...
言われて見るとそんな気がするリン!
淺湫研究員たちは、そうやって作品を研究しているんだね♪
すごいリンっ!!(ソンケーのまなざし☆)

torarin
続いて、「重要文化財 千手観音立像(せんじゅかんのんりゅうぞう)(京都・醍醐寺所蔵)」(通期展示)<1F-1>だよ。

torarin

torarin
さっきは、たくさんのお顔があったけど...
こんどは、

おてて...いっぱい...!!

torarin
千手観音は、本当に千本の手を持つものもあるんだけれど、大体のものは1本が25本分のはたらきをするということで、40本の手であらわされるんだ。
正確にいうと40本プラス合掌している手、この仏さまの真の手で42本になるんだけどね。
これはもれなく人々を救うことをあらわしているんだよ。

torarin

torarin
ハッ!!
過去の「虎ブログ:仏像に込められた意味だリン☆」で紹介してくれた、いまは国宝の「千手観音立像(せんじゅかんのんりゅうぞう)(妙法院所蔵)」も、おなじように1本を25本分と数えていたね☆
手の数も頭の数もひっかけだリン...
仏さまにはいろいろな意味があって、興味深いリン♪

torarin
さいごは、「馬頭観音坐像(ばとうかんのんざぞう)(京都・松尾寺所蔵)」(通期展示)<1F-1>だよ。

torarin

torarin
馬?!
お顔は馬っぽくは見えないけど...
虎頭観音さまも、いるのかな?

torarin
この仏さまは、正面と左右におこった顔が3つ、頭上に馬の頭がのっているよ。
そして、手が8本。
このような顔や手がたくさんある仏さまは、仏教が生まれたインドの神さまのすがたを取り入れて生み出されたんだ。
観音さまといえば、普通は優しい顔をしているんだけど、この観音さまは怒っているよね。
だから馬頭明王と呼ばれることもあるんだ。
この仏さまは、京都の日本海側の海沿いにまつられているんだけど、たぶん船の事故を防ぐ役割を持っていたと思うよ。
というのも、海で事故にあったときに、観音さまの名前をとなえれば、観音さまが白馬に変身して助けに来てくれると、お経には書いてあるんだ。

torarin

torarin
なんだか勝手に親近感!!
ボクも「怒っているの?」って聞かれることが多いけど、いい子の虎だリンっ!
この観音さまも(顔は少し怖いけど)、実際は海の事故からみんなを守ってくれる観音さまなのかぁ☆

torarin
観音さまは、いろいろな姿に変身して、われわれを救いに来てくれるんだね。
たくさんの頭や手には、それぞれいろんな意味が込められてるよ。
手に持っている道具にもひとつひとつ意味があるから、興味を持ってくれたおともだちは調べてみるとおもしろいよ。

torarintorarin
特別展「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」は、

\9月13日(日)まで☆/
torarin




特別展「聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─」の音声ガイドナビゲーターは、みうらじゅんりん、いとうせいこうりん☆
展示とあわせて楽しんでもらえたら、うれしいリン♪

torarin




おまけ☆
\カンボジアの観音さま?のお顔/

torarin




\淺湫研究員が講師の記念講演会もお見逃しなく♪/
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8月22日(土) 13:30~15:00
「西国三十三所、観音めぐり」
講師:淺湫 毅(京都国立博物館 上席研究員)
定員:100名(通常の半数)
整理券配布開始は当日の12:00を予定していますが、待ち列が長くなり、適切な間隔が保てないと判断した場合には、配布の開始を早めさせていただきます。あらかじめご了承ください。
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西国三十三所 草創1300年記念 特別展
聖地をたずねて─西国三十三所の信仰と至宝─

本展覧会は、新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止のため、変更の場合があります。 随時、公式Twitter等にてお知らせいたしますので、ご来館の際は最新情報をご確認ください。
また、新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止のためのお願いにご理解・ご協力賜りますようお願い申し上げます。


■会期:2020年7月23日(木・祝)~9月13日(日)
■会場:京都国立博物館 平成知新館
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス
■休館日:月曜日
 ※ただし、8月10日(月・祝)は開館。
  <8月4日(火)~8月16日(日)まで続けて開館>
■開館時間:
 9:30~18:00(入館は17:30まで)
 ※金・土曜日の夜間開館は中止し、18:00閉館といたします。
■観覧料:
 一 般 1,600円(1,400円)
 大学生 1,200円(1,000円)
 高校生  700円 (500円)
 ※( )内は20名以上の団体料金・前売り料金。
 ※中学生以下は無料です。
 ※障害者手帳等ご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
 ※大学生・高校生の方は学生証をご提示ください。
 ※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと、各種当日料金より500円引きとなります。



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