メニュー

BLOGBLOG

2020年2月21日

特集展示「雛まつりと人形」を見に行くリン♪

特集展示「雛まつりと人形」を見に行くリン♪

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin

みんな!
今年もこの季節がやってきたリン!!

京博恒例の特集展示「雛まつりと人形」の季節がっ!!

毎年、どんなかわいい人形が見られるんだろうなぁ...って考えて、ボクもとっても楽しみにしている展示だリン♪

京博に来てくれるおともだちも、「この展示は何年も続けて見ているよ」とか「いつもかわいい人形を楽しみにしているよ」って言ってくれて、すごくうれしいリン♪

山川研究員:担当者としても、それは本当にうれしいお言葉です!
トラりんも、毎年展示を楽しみにしてくれてありがとう。

torarin

トラりん:山川研究員☆
山川研究員といっしょに、特集展示「雛まつりと人形」の展示を見に行くのは、
2017年2018年2019年...今年で4回目だね!
毎年続けられることがあるって、うれしいリン♪
今年もどうぞよろしくリン☆。・

山川研究員:トラりんが人形を好きになってくれて、うれしいよ。
初めて雛人形と雛道具の展覧会を開催した大正15年から、途中お休みした時もあったけれど、今年でなんと94年。
長い歴史を誇る展示だよね-。
トラりんもたくさんの人形を見たから少しずつ詳しくなってきているよね。

トラりん:えへへ♪もっと褒めてほしいリン!
でも、地域によって男雛と女雛の並べ方が違うとか、贈る人への意味が込められている人形があるとか、動く仕掛けを組み込んだからくり人形があるとか...
毎年新しい発見があるから、まだまだ知らないことをたくさん知りたいリン!

山川研究員:そうだね、今年の「雛まつりと人形」もきっと興味深く見てもらえると思うよ。
素敵な作品をたくさん展示しているから、さっそく展示室に行ってみよう。

2人:\出発♪/

torarin




トラりん:かわいい人形がたくさん!
3月3日に雛人形を飾るようになったのは、人間のけがれを木や紙でできたこんな形の人形(ひとがた)に移して川や海へ流す祓(はら)いの行事がはじまりなんだったよね☆
はじめは飾ることが目的ではなかったのに、みんなの想いや願いが形になってここにいる人形たちが生み出されたと思うと、素敵だリン♪

山川研究員:ほんとにそうだね。
紙でできた自立できない立雛からはじまったと思うと、雛人形の歴史を感じるよね。
それでは、今日はこちらの作品から見てみよう。
「段飾り雛(だんかざりびな) 五世大木平蔵作(ごせいおおきへいぞう)(山本あや氏寄贈・京都国立博物館所蔵)」だよ。

torarin

トラりん:ご、豪華だリン!!
たくさんのひとや道具が飾ってあって、とっても賑やかだね♪

山川研究員:昨年、天皇陛下が即位されて、元号が令和に改められたね。
トラりんは11月の即位礼正殿の儀の様子をテレビのニュースで見た?

トラりん:見たリン!
令和という新しい時代の幕開けに、日本文化や伝統を感じられてとっても素晴らしいと思ったリン!

山川研究員:うんうん、トラりんはそう感じたんだね。
儀式の中で天皇が着ていた装束と、この雛段に飾られている男雛の装束、そっくりなことに気づいた?
これは黄櫨(こうろ)という色で染められた袍(ほう)なんだけど、この色の袍を着ることができるのは天皇陛下だけなんだよ。

torarin

トラりん:天皇陛下だけ?!!
とっても特別な装束なんだね!

山川研究員:そう。
こんな風に、特別な人しか身に着けることが許されていない色を禁色(きんじき)と言うの。
この雛人形は昭和10年に誂(あつら)えられたんだけれど、少し前に京都で執り行われた昭和天皇(今上陛下のおじいさま)の即位礼が参考にされているんだね。
当時は写真も普及し始めていたし、この儀式は、国民みんなが注目する一大イベントだったから、雛人形業界も実際の宮廷装束に忠実に製作したんだと思うよ。

トラりん:たくさんのおともだちが儀式を見られるようになって、実際の装束に近いものを着せるようになったんだね☆
でも、それまではどうしていたんだろう...?

山川研究員:いいところに気が付いたね。
こちらの「享保雛(きょうほびな)(大内雛(だいりびな)) (京都国立博物館所蔵)」は、江戸時代に裕福な町人が飾った雛人形と考えらえれているんだけど、さっきの人形とはずいぶん感じが違うと思わない?

torarin

トラりん:金色の衣装がきらびやかだけど、イメージしている雛人形の色合いとは違うリン☆

山川研究員:金糸を織り込んだ金襴(きんらん)という生地を使っているから、きらきら光って華やかだよね。
『トラりんと学ぶ日本の美術① 王朝の雅』で有職装束(公家たちの衣服)を勉強したから、トラりんも知ってると思うけど、こういう生地は有職装束には使わないよね。

トラりん:うん、山川研究員がわかりやすくお話してくれたからばっちリン♪
いやー、あれは本当にいい本だよねっ!!(カリスマPR大使)

torarin

山川研究員:江戸時代の雛人形の多くは、庶民が想像する憧れの宮中のイメージで製作されているの。
だから、実際の有職装束とはかけ離れたところがあるんだ。
それに、大切な娘のために誂えるんだから、みんな豪華で見栄えのする人形を!って思っただろうしね。
雛人形は内裏雛とも呼ばれるように、内裏(御所)に住まう天皇と皇后の姿がモデル。
今年の展示では、雛人形に表現されている天皇と皇后の姿に注目してもらいたいな。

torarin

トラりん:ハッ!!
タイムリーな展示をしてくれているんだね!
さすがだリン♪

山川研究員:つづいては、「衣裳人形(いしょうにんぎょう)  婦女立姿(ふじょたちすがた) (入江波光コレクション・入江酉一郎氏寄贈 京都国立博物館所蔵)」だよ。

torarin

トラりん:こちらも、とっても美しい着物を着ているね!
表情がやわらかくて、なんだか親しみやすいリン♪

山川研究員:江戸時代にはこんなきれいな人がいたんだろうね―。
衣裳人形は美しい衣裳をまとった胴体に、別にこしらえた頭と手を組み合わせて作られているんだよ。
これは雛人形の作り方と同じだね。
名前にもなっている衣裳、そして髪型に注目してみると楽しいよ。
江戸時代の風俗を写すものとして浮世絵がよく知られているけれど、人形ではそれが立体で表現されているから、髪型や着こなしまで良く分かるよね。
実は髪型にも流行があってね、こんな風に顔の両脇の部分があまりふくらんでいないものは18世紀の前半に流行したと考えられているんだよ。

トラりん:なるほど!
着ているものだけではなく髪型の流行りまでわかってしまうなんて、その時代を見られたような気がするリン☆

torarin

山川研究員:今回は久しぶりに、京都国立博物館が誇る衣裳人形のコレクションをまとめて展示したのです!
その多くは、日本画家として名高い入江波光先生が集めたものを、ご子息の、やはり高名な日本画家だった入江酉一郎先生が寄贈してくださったものなんだよ。

トラりん:そうなんだ☆
今年は衣裳人形も見どころなんだね!
94年前に始まった展示と言っても、今年展示されている人形とはいましか会えない...ぜったいに見逃せない展示だリン!
素晴らしい人形たちをたくさんのおともだちに見てもらいたいね☆

山川研究員:人形のような生活の中に溶け込んでいる美しいものは、集める人がいなければ失われてしまうよね。
コレクションする人がいてくれたおかげで、私たちも今こうして江戸時代の人形文化を受け継ぐことができるんだね。
現代では雛人形を飾るのが難しいおうちも多いと思うけれど、博物館でぜひ雛まつりの気分を味わってもらいたいな。

2人:
\お見逃しなくっ!/

torarin




特集展示「雛まつりと人形」
■会期:2020(令和2)年2月15日(土) ~ 3月22日(日)
■会場:京都国立博物館 平成知新館 1F-2
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス
■休館日:月曜日
 ※ただし2020年2月24日(月・休)は開館し、翌2月25日(火)を休館
■開館時間:
 火~木・日曜日、3月6日・7日・13日・14日:
 9:30~17:00(入館は16:30まで)
 金・土曜日(3月6日・7日・13日・14日を除く):
 9:30~20:00(入館は19:30まで)

■観覧料:
 一般  520円(410円)
 大学生 260円(210円)
 高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
 ※( )内は20名以上の団体料金。
 ※大学生の方は学生証をご提示ください。
 ※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
 (*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
 ※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。




カリスマ販売員:山川研究員もお話してくれている、
『トラりんと学ぶ日本の美術① 王朝の雅』(全4巻シリーズ)も好評発売中!!

本の中で山川研究員は、貴族のファッションと有職文様についてもお話ししてくれているよ☆
展示とあわせて読むと、より楽しんでもらえるはずだリン♪

torarin

\②は2020年3月末発売予定☆/

『トラりんと学ぶ日本の美術② 神仏への祈り』



おまけ☆

\「すいぼくがタイプ」おそろい!/

torarin

TOP
TOP