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2019年3月 1日

特別企画「中国近代絵画の巨匠 斉白石」を見に行くリン♪エピソードⅢ

特別企画「中国近代絵画の巨匠 斉白石」を見に行くリン♪エピソードⅢ

こんにちリン!
トラりんだリン!

torarin

いよいよ、特別企画「中国近代絵画の巨匠 斉白石」の後期展示がはじまったよ!

これまでの「虎ブログ」、
特別企画「中国近代絵画の巨匠 斉白石」を見に行くリン♪エピソードⅠ
特別企画「中国近代絵画の巨匠 斉白石」を見に行くリン♪エピソードⅡ
とあわせて、今日もみんなに斉白石を楽しんでもらいたいリン☆

だけど...

呉研究員が来ないリン。

前回のエピソードⅡも来てくれなかったし...
まぁ、東博の植松研究員といっしょの展示室も楽しかったけどさぁ...(ぶつぶつ)

周(しゅう) 企画室員:トラりん、你好(ニーハオ)!

トラりん:・・・・・・


torarin

周 企画室員:こんにちは。

トラりん:呉研究員は?

周 企画室員:他不来(ターブライ)。来ないよ。

2人:・・・・・・

torarin

トラりん:呉研きゅ...

周 企画室員:来ないよ。

トラりん:なんでっ?!
なんで、今回も呉研究員来ないのっ?!!


torarin

周 企画室員:呉研究員から、トラりんと展示を見に行くように言われたんだけど...
トラりんは、呉研究員と一緒に作品を見に行きたいんだね...
私じゃイヤなんだ...しくしくしく。(泣)

トラりん:えぇええええーーーっ!!!!!
いや...あの...そ、そんなことないリン!
呉研究員って誰?
あー!周 企画室員と展示室に行けるなんて光栄だなー!
今日は、よろしくリン!!
いや、よろしくお願いしますリン!!!
※女性の涙に弱いみたいです。(by 京博スタッフ)

周 企画室員:よかった♪
トラりんには毎日会っているけど、「虎ブログ」への登場は初めてだから、おともだちのみんなに、自己紹介をさせてもらうね!
私は、中国の広東省広州市に生まれて、6年前に留学生として日本に来て、今は京都で暮らしているよ。
展示作品の解説を中国語に翻訳したり、中国語圏のお客様が来たときの案内をしたりして、中国語で京博を紹介する仕事をしているんだ。
エピソードⅠで呉研究員が言っていたように、斉白石は中国でもとても人気の画家なんだ。
今日は中国人の視点からも、斉白石の魅力を伝えられたらいいなと思っているよ。
今日紹介するのは、すべて後期(2019年2月26日(火)~3月17日(日))の展示作品。
多くの作品が入れ替わったから、後期にもぜひ足を運んでほしいな。

トラりん:それは楽しみだリン!
来てくれて、ありがとリン♪
じゃあ、いっしょに展示室に
\出发(ツーファー)☆=出発

torarin




周 企画室員:はじめに、「糸瓜大蜂図(しかたいほうず) 斉白石筆(北京画院所蔵)」から見てみよう。

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トラりん:ヘチマかな?
白石りんが描くと、植物までもかわいくなるね♪

周 企画室員:白石が郷里で目にした光景なのかな。
実をたわわにつけた、緑のヘチマが青々と茂っているよ。
ヘチマの花の黄色と、左上に飛ぶ蜂の黄色が呼応し、夏の明るい日差しを思わせるよう。
早く夏が来ないかな。

トラりん:たしかに、この絵を見ていると暑い季節が恋しくなるリン☆

周 企画室員:つづいて、「工虫画冊(こうちゅうがさつ)(第七図:楓林亭(ふうりんてい)) 斉白石筆(北京画院所蔵)」

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トラりん:む、虫?
白石りんって、本当にいろいろなものを主役に絵を描いたんだね!

周 企画室員:「工虫画冊」は、水墨のにじみを活かして墨色豊かに仕上げた植物と、繊細に描きこんだ昆虫を組み合わせた画冊だよ。
コオロギ、バッタ、カマキリ、クモなど、白石にとってなじみ深い虫たちが並んでいるよ。
この第七図は、自分の書斎に巣を張ったクモの絵。
中国の画家は、古くから凧の糸など、究極に細い線を筆で引くことで自分の力量を示してきたんだ。
たぶん、白石もそれを知っていてこの巣を描いたんじゃないかな。
全部で八図あるけれども、今は後半の四図を展示しているよ。

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トラりん:このクモは、白石りんの書斎にいた子かぁ...
ふつうなら見過ごしてしまうような風景までも絵にしているのは、本当に絵が好きなひとだったんだなと感じるし、身近な絵からは、自然と白石りんの日々の暮らしを想像してしまうリン☆
ところで、今回の特別企画は、すべて北京画院りんからお借りした作品なんだね☆

周 企画室員:北京画院は1957年に設立された、中国で最も古く、規模の大きな美術アカデミーのひとつだよ。
著名な画家がいて絵を描いていたり、付属の美術館で展覧会を開いたりして、中国のみならず世界中の美術を紹介しているんだ。
斉白石が初代の名誉院長をつとめた縁で、白石の名品を数多く所蔵しているよ。

トラりん:すごいところだリン!
いつも思うけど、大切な美術作品を京博に貸し出してくれる所蔵者の協力のおかげで、みんなにたくさんの展示を楽しんでもらうことができるんだよね。
本当にありがとリンの気持ちでいっぱいだリン!

周 企画室員:さいごは、「蝦図(えびず) 斉白石筆(北京画院所蔵)」だよ。

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トラりん:エビの絵、多っ!
でも、エビ...やっぱりかわいいリン♪
たくさんいて、それぞれ色も形も違うね☆

周 企画室員:エビって腰を自在に曲げて動き回るよね。
腰が曲がった様子は年老いて腰が曲がった老人を連想させるから、腰が曲がるまで長生き=長寿という意味があって、物事が順調に進むようにとの願いが込められているんだ。
池のほとりに生まれた白石にとっては、故郷でよく見かけたなじみ深い画題だったんじゃないかな。
この作品の、絶えず動き続けるエビの生命力に満ちた姿は、白石の実感に満ちているよね。
白石がエビを上手に描くことは、中国の小学校の教科書に載っているくらい、みんなが知っている有名なことだよ。
ちなみに、北京画院の人が教えてくれたけど、白石は、最後に展示してある「筆洗(ひっせん)」の鉢でエビを飼っていたこともあるんだって。

torarin

トラりん:白石りんは、エビがとっても好きだったんだね☆
作品からいろいろなことを想像するのは好きだけど、こんなにいろんなエピソードが秘められていたとは...
周 企画室員、教えてくれてありがとリン♪

周 企画室員:最近の中国は、いろいろな面で豊かになったけど、発展のスピードが速くてちょっと疲れるときもあると、京都に住んでいて感じるんだ。
そんなとき、白石の絵を見ると、昔からの中国人がもっていた人情や人懐っこさ、田舎での生活のゆとりが感じられるよ。
日本のみなさんにも白石の絵画のよさが伝わるとうれしいな。
それに、次回は、お待ちかねの呉研究員が作品を紹介してくれると思うよ。
トラりんも、おともだちのみんなも、ぜひ楽しみにしていてほしいな。

torarin




おまけ☆

呉研究員、来てくれるかなぁ...

torarin




日中平和友好条約締結40周年記念 特別企画
中国近代絵画の巨匠 斉白石

■会期:2019年1月30日(水) ~ 3月17日(日)
※会期中、展示替えを行います。
 前期:2019年1月30日(水)~2月24日(日)
 後期:2019年2月26日(火)~3月17日(日)
■会場:京都国立博物館 平成知新館2F-1~4
■交通:JR、近鉄、京阪電車、阪急電車、市バス
■休館日:
月曜日
※ただし、月曜日が祝日・休日となる場合は開館し、翌火曜日を休館とします。
■開館時間:
火~木・日曜日:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
金・土曜日:午前9時30分~午後8時(入館は午後7時30分まで)

■観覧料:
一般  520円(410円)
大学生 260円(210円)
高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料です(年齢のわかるものをご提示ください)。
※( )内は20名以上の団体料金。
※大学生の方は学生証をご提示ください。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
 (*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※キャンパスメンバーズは、学生証または教職員証をご提示いただくと無料になります。

■関連映像
  平成知新館2Fミュージアムラボラトリーでは、会期中
  「斉白石の作品と生涯」(約10分)を上映しています。
  詳細はこちら

■関連土曜講座:
  ○3月9日(土)午後1時30分~午後3時
  「斉白石の絵画における現代性」
   詳細はこちら

■関連イベント:
  中国茶会
  【日 程】2019年3月16日(土)、17日(日)
  【場 所】京都国立博物館 茶室「堪庵」(博物館「東の庭」奥)
  【定 員】16名×1日6席
  【料 金】1,000円(中国茶と菓子付き)※別途、当日の観覧券が必要
  時間など詳細はこちら

\鼻低くないリン!/

torarin

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