こんにちリン！
トラりんだリン！

みんなー☆
特別展「流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」楽しんでくれているかな？

今日も展覧会担当の井並研究員といっしょに展示室を見に行くよ♪

井並研究員：こんにちは。
どうぞよろしくね。

トラりん：こちらこそよろしくリン♪
展示室に行く前に...
今回の特別展の裏話的なものはないの？
そういうの聞きたいリン☆

井並研究員：なんだろう......
4年前の昼食の雑談でもうすぐ100年ってことに気づいて準備を始めたこととか？
作品撮影のための遠距離ドライブでは各地のサービスエリアに寄りまくったこととか？

トラりん：雑談から生まれた企画なの？！
びっくリン！！
ごはんを食べながら企画を練る...
京博のホープは違うリン！！
でも...サービスエリアにたくさん行ったわりには、ボクにお土産がなかったリン！（ぷんすか=3）

井並研究員：
＼展示室に出発―！／

トラりん：
＼ごまかしたーっ！／

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井並研究員：はじめに、「重要文化財　佐竹本三十六歌仙絵　紀友則（きのとものり）　京都・野村美術館所蔵」（通期展示）＜2F-4＞から見てみよう。

トラりん：こちらの作品は、京博の「博物館だより」の表紙で見たリン♪

井並研究員：歌には、友とはぐれた千鳥の寂しげな鳴き声が詠われているよ。
絵の「紀友則」は、それを聞いて振り向き耳を澄ませるかのような表情や仕草で描かれているね。
この「紀友則」は、絵巻分断後、最初の所有者である野村徳庵が入手してから100年間、どこにも流出せず野村家で大事に伝えられたという、佐竹本の中でも数少ない歴史を辿った作品なんだよ。

トラりん：千鳥の寂し気な鳴き声が聞こえてきそうだリン...
この作品は流転せず、長い間、所有者の元で大切にされてきたんだね。

井並研究員：そしてこちらは同じく野村家に伝えられた、「紅葉呉器茶碗（もみじごきちゃわん）　京都・野村美術館所蔵」（通期展示）＜2F-4＞だよ。

トラりん：いまの季節にぴったりで可愛い名前のお茶碗だリン♪

井並研究員：朝鮮時代に作られた茶碗で、紅葉のように赤味を帯びた色からこう呼ばれるんだよ。
じつは、野村徳庵が「紀友則」を掛けて開いた茶会の記録が残っているんだけど、そこで取り合わせたという茶碗と同じタイプの作品なんだ。

トラりん：一緒に展示されているから、お茶会の雰囲気が味わえて粋な計らいだリン☆

井並研究員：つぎは、佐竹本以外の歌仙絵を見てみよう。
「重要文化財　上畳本（あげだたみぼん）三十六歌仙絵　藤原兼輔（ふじわらのかねすけ）　京都・泉屋博古館所蔵」（通期展示）＜1F-2＞。

トラりん：上畳本...？？
佐竹本は佐竹家に伝わったから佐竹本...
ということは、上畳本は上畳家のものかな？

井並研究員：トラりん、よく覚えていたね。
でも、違うんだ。
よく観察してみて。

トラりん：んんん？！

井並研究員：そう。
歌仙が、上畳に坐っているね。
だから「上畳本」と呼ばれるんだよ。
品格があって少し渋めで、「佐竹本」とは異なる味わいがあるね。
今回の特別展では、佐竹本以外にもさまざまな魅力をもつ歌仙絵を紹介しているから、お気に入りの作品を見つけてほしいな。

トラりん：上畳本も美しいリン♪
どの歌仙絵も魅力的で、お気に入りがたくさんあるリン♪

井並研究員：最後は、佐竹本が作られた鎌倉時代の絵巻を紹介するよ。
「重要文化財　西行物語絵巻（さいぎょうものがたりえまき）　文化庁所蔵」（10/12～11/10展示）＜1F-4＞だよ。

トラりん：どんなお話が描かれているのかな？

井並研究員：西行は、23歳の若さで出家して、各地を放浪しながら優れた歌を詠んだ人物。
存命中だけでなく、後世の人々にも尊敬されて、その人生を伝える物語もつくられた。
この絵巻には、西行が旅をして歌を詠んだ奈良や和歌山の風景が雄大に描かれているよ。

トラりん：そうなんだ...
展示室では、ボクらも旅人...
いっしょに旅をしている気分になるね☆

井並研究員：歌仙絵に代表されるような、和歌に関連する鎌倉時代の絵画には、この展覧会に並ぶような名品がたくさんあるんだ。
そのひとつひとつをじっくり楽しんでほしいな。
そして、佐竹本「小野小町」は前期のみ（～11/4）だからお見逃しなく！
さらに、佐竹本が一番多く展示されるのは11/6～10の間で、28件が並ぶよ！
次回は、後期展示の作品を紹介するね。

ふたり：
＼エピソードⅢへつづく☆／

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続・展示のほかにも楽しみたくさん！

④記念講演会＆特別講演☆
11月2日（土）は、井並研究員による記念講演会を開催するリン！
展覧会を走り抜ける京博のホープ☆井並研究員の想いをぜひ！ききにきてね♪
11月4日（月・休）には、彬子女王殿下による特別講演！！
詳しくは、コチラ☆

⑤フォトスポットで写真を撮ろう☆
平成知新館グランドロビーに、フォトスポットが登場！


Twitterで決定した「令和36歌仙発表コーナー」もお見逃しなく♪

⑥毎週金・土曜日は夜間開館☆
毎週金・土曜日は9:30～20:00（入館は19:30まで）まで開館しているから、京都観光やおしごとの後でも展示を楽しめちゃう♪

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特別展　流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美
■会期：2019年10月12日（土）～ 11月24日（日）
※会期中、一部の作品は展示替を行います。
主な展示替
　前期：2019年10月12日（土）～ 11月4日（月・休）
　後期：2019年11月6日（水）～ 11月24日（日）
■会場：京都国立博物館　平成知新館
■休館日：月曜日
※11月18日（月）は特別に開館いたします。
※10月14日（月・祝）と11月4日（月・休）は開館し、翌火曜日（10月15日、11月5日）休館

■開館時間：
　火～木・日曜日：　9：30～18：00（入館は17：30まで）
　金・土曜日：　9：30～20：00（入館は19：30まで）

■観覧料：
　一　般　1,600円（1,400円）
　大学生　1,200円（1,000円）
　高校生　　700円　（500円）

※（　）内は20名以上の団体料金。
※中学生以下は無料です。
※障害者手帳等(*)をご提示の方とその介護者1名は、観覧料が無料になります。
 (*) 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳
※大学生・高校生の方は学生証をご提示ください。
※キャンパスメンバーズ（含教職員）は、学生証または教職員証をご提示いただくと、各種当日料金より500円引きとなります。

■特別講演
○11月4日（月・休）
「巡る美　変わる美 －流転する日本文化－」
　講師：彬子女王殿下
【時間】14：00～15:00
【会場】平成知新館 講堂
【定員】180名
【料金】聴講無料（ただし特別展の当日の観覧券が必要）
【参加方法】当日11：00より、平成知新館1階グランドロビーにて整理券を配布し、定員になり次第、配布を終了します。

■記念講演会
○11月2日（土）
「歌仙絵の最高峰 －佐竹本三十六歌仙絵の表現と情緒－」
　講師：井並 林太郎（京都国立博物館 研究員）

○11月16日（土）
「佐竹本三十六歌仙絵への想い」
　講師：降矢哲男（京都国立博物館 研究員）

【時間】13:30～15:00
【会場】平成知新館 講堂
【定員】200名
【料金】聴講無料（ただし特別展の当日の観覧券が必要）
【参加方法】当日11：00より、平成知新館1階グランドロビーにて整理券を配布し、定員になり次第、配布を終了します。

■関連イベント
十二単のファッションショー！「十二単お服上げの再現―現代につながる王朝の美」
【日時】2019年11月9日（土）①11：00～　②12：30～　③14：00～　④15：30～（各回30分×4回公演）
参加方法など詳しくは、十二単お服上げの再現―現代につながる王朝の美

■ワークショップ
顔を描こう！～和歌で感じる歌仙のこころ～
平成知新館2Fレファレンスコーナーで、関連ワークショップを行うよ♪

■キャンパスメンバーズ向け講演会
〇2019年11月1日（金）17：00～18：00（16：30開場）
　日程や参加方法など、詳しくは、キャンパスメンバーズ向け講演会

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関連番組情報♪
（1）今夜、ニコ生配信☆
ニコニコ生放送「特別展　流転100年　佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」を巡ろう
11月1日（金）20：30～、ニコ生にて特別展「流転100年 佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」の見どころを紹介するリン！
橋本麻里りんと井並研究員のほかにも、あの研究員や、あの研究員もかけつけるかも...
もちろんボクも出演するから、たくさんのおともだちに見てほしいリン♪
視聴・予約の方法はコチラ★

（2）TV放映☆

■響きあう美　佐竹本三十六歌仙絵
総合　11月3日（日）7:45～（関西地域）
総合　11月9日（土）15:05～（全国）
■日曜美術館
Eテレ　11月10日（日）9:00～

■新・美の巨人たち
テレビ大阪（東京）　11月2日（土）22:00～
「100年ぶりの奇跡の再会！『佐竹本三十六歌仙絵』×近藤サト」